“岐路”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きろ32.6%
えだみち23.9%
わかれみち21.7%
わきみち10.9%
えだ4.3%
ちまた4.3%
わかれじ2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さらぬだに余がすこぶる学問の岐路きろに走るを知りて憎み思いし官長は、ついにむねを公使館に伝えて、わが官を免じ、わが職を解いたり。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
こうした場所と、身の上では、夜中よりも人目に立たない、しずか日南ひなたの隙を計って、岐路えだみちをあれからすぐ、桂谷へ行くと、浄行寺じょうぎょうじと云う門徒宗が男の寺。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「海ならあります。ここいらは叔母さん、海岸の一筋路ですから、岐路わかれみちといっては背後うしろの山へくよりほかにはないんですが、」
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『誰も彼もみんな間違っている、みんな岐路わきみちにそれている。すべてのものが偽りの教会だ。ただ人殺しで泥棒の自分一人だけが公正なキリストの教会だ』
話は少しく岐路えだに入った、今再び立戻って笑わるべき僕が迷信の一例を語らねばならぬ。
流石覚悟を極めたりしも又今更におもはれて、一期の大事死生の岐路ちまたと八万四千の身の毛よだたせ牙咬定かみしめてまなこみはり、いざ其時はと手にして来し六分のみの柄忘るゝばかり引握むでぞ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
今この岐路わかれじにしるべの碑のいと大きなるが立てられたるを見ては、あるが中にも正しき大路を取りたるかとおぼえて心嬉し。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)