岐路ちまた)” の例文
流石覚悟を極めたりしも又今更におもはれて、一期の大事死生の岐路ちまたと八万四千の身の毛よだたせ牙咬定かみしめてまなこみはり、いざ其時はと手にして来し六分のみの柄忘るゝばかり引握むでぞ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
荒浪の上にまるるたななし小舟おぶねのあわや傾覆くつがえらん風情、さすが覚悟を極めたりしもまた今さらにおもわれて、一期の大事死生の岐路ちまたと八万四千の身の毛よだたせ牙みしめてまなこみは
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)