“咬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
71.1%
くわ13.3%
かじ5.5%
くは4.1%
1.8%
かみ1.4%
かぶ0.5%
かま0.5%
くい0.5%
くら0.5%
0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もちろん人間にみつく余裕はなかったが、それでも時々起ちあがって、自分のゆく先の邪魔になる人々をその強い手ではたき倒した。
半七捕物帳:29 熊の死骸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
なにか、雪の中にかぎつけたものとみえ、妙な吠え方をして、くわえ出したのは小さな革袋で、それをネルロにわたしました。
「でも、豊世——伊東で寂しい思をしながら御馳走ごちそうを食べるよりかも、ここでお前と一緒にパンでもかじる方が、どんなにか私は安気なよ」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
すると或時、子鶉がうしろをむけて虫をつゝいてゐるのを見て、狐は突然飛びかゝつて、鶉の尾の方をくはへてしまひました。
孝行鶉の話 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
その時帝釈一の黄鼠と化して女のすそにあり、鉢に繋いだ緒をい切り鉢を地に落して仏の無罪を明らかにした(『菩薩処胎経』五)。
保胤は遂に寛和二年を以て、自分が折角こしらえた繭をかみやぶって出て、落髪出家の身となってしまった。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
てめえ遠くで面ア見てえて、仙台川岸せんでえがしの侍だったら、大きな声で其奴そいつだアーと呶鳴れ、そうしたら己がかぶり附くから、重さん、しッかりしなくッちゃアいけねえぜ
ちからおとしちや駄目だめだから、らなんざこんなところぢやねえ、こつちなうでうまかまつたときにや、自分じぶんちやえかねえつてはつたつけが、そんでも自分じぶん手拭てねげはしくええてぎいゝつとしばつて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
清「お前さま帰るなんて云わねえがい、さゝ冷たくなって、歯をくいしばっておっんだ、お前様めえさまあんまり小言を云うからだ……アいたえ、己の頭へ石頭を打附ぶッつけて」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あんまりからかっていると、仕舞には舞台へ飛びあがって、太平次にでもくらいつくかも知れねえ。あぶねえ、あぶねえ。もうおよしなせえ。」
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その時、縁側から、平馬の、狂犬をしかけるような声——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
越後名寄巻十四水松みるの条に「ム時ハムクムクスルナリ生ニテモ塩ニ漬ケテモ清水ニ数返洗フベシ其脆ク淡味香佳ナリ酢未醤スミショウ或ハ湯煮ニスレバ却テ硬シテ不可食六七月ノ頃採ルモノ佳ナリ」
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)