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岐路
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わかれみち
ふりがな文庫
“
岐路
(
わかれみち
)” の例文
「海ならあります。ここいらは叔母さん、海岸の一筋路ですから、
岐路
(
わかれみち
)
といっては
背後
(
うしろ
)
の山へ
行
(
ゆ
)
くより
他
(
ほか
)
にはないんですが、」
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
天下取りの大望棄てられて、一介の色餓鬼となられるか、人間
真贋
(
しんがん
)
の
岐路
(
わかれみち
)
、ご熟慮あられい、ご熟慮なさりませ!
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
彼は、あだかも冷く
厳
(
おごそ
)
かな運命の前に首を
垂
(
た
)
れる人のようにして、こうした一生の
岐路
(
わかれみち
)
に立たせられるよりは
寧
(
むし
)
ろ与えられた
生命
(
いのち
)
を返したいとまで嘆いた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
然し行く道は平家の住宅、別莊らしい門構、茅葺の農家、畠と松林のあひだを勝手次第に曲るたび/\又も同じやうな
岐路
(
わかれみち
)
へ
入
(
はい
)
るので忽ち方角もわからなくなる。
羊羹
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
地の理は
宜
(
よ
)
く聞いてまいりましたから、
岐路
(
わかれみち
)
に迷いもせず、足元を見ては
歩一歩
(
ほいっぽ
)
山深く入ってまいりますると、
大樹
(
だいじゅ
)
の蔭からのっそりと大熊が現われ出でました。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
二人はその時畑路の
岐路
(
わかれみち
)
の処へ来ていた。その路を右に往くと諏訪神社のある草原で非常に近かった。
放生津物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
女
(
おんな
)
の一
生
(
しょう
)
の
大事
(
だいじ
)
はいうまでもなく
結婚
(
けっこん
)
でございまして、それが
幸不幸
(
こうふこう
)
、
運不運
(
うんふうん
)
の
大
(
おお
)
きな
岐路
(
わかれみち
)
となるのでございますが、
私
(
わたくし
)
とてもその
型
(
かた
)
から
外
(
はず
)
れる
訳
(
わけ
)
にはまいりませんでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
お絹が今やちょうど生涯の
岐路
(
わかれみち
)
に立っているような事情も、ほぼ呑みこめてきた。
挿話
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
しかし行く道は平家の住宅、別荘らしい
門構
(
もんがまえ
)
、茅葺の農家、畠と松林のあいだを勝手次第に曲るたびたびまたも同じような
岐路
(
わかれみち
)
へ入るので
忽
(
たちま
)
ち方角もわからなくなる。
羊羹
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
気がつくとその頃の俳諧の
修行者
(
しゅぎょうじゃ
)
は、
年紀
(
とし
)
にかかわらず頭を丸めていたのです——道理こそ、可心が、大木の松の幽寂に二本、すっくり立った処で、
岐路
(
わかれみち
)
の左右に迷って、
人少
(
ひとずくな
)
な一軒屋で
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
岐
常用漢字
小4
部首:⼭
7画
路
常用漢字
小3
部首:⾜
13画
“岐”で始まる語句
岐
岐阜
岐阜提灯
岐道
岐蘇
岐都禰
岐比佐都美
岐岨
岐嶷
岐巷