羊羹ようかん
新太郎はもみぢといふ銀座裏の小料理屋に雇はれて料理方の見習をしてゐる中、徴兵にとられ二年たつて歸つて來た。然し統制後の世の中一帶、銀座界隈の景況はすつかり變つてゐた。 仕込にする物が足りないため、東京中の飮食店で毎日滯りなく客を迎へることの …
題名が同じ作品
羊羹 (新字新仮名)永井荷風 (著)