“生家”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さと57.1%
うち28.6%
せいか11.4%
うぶや2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
隣宿妻籠つまごの本陣には寿平次がこの二人ふたりを待っていた。その日は半蔵も妻籠泊まりときめて、一夜をお民の生家さとに送って行くことにした。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
生家うち出奔しゅっぽんしたんだ、どうしたんだ、こうしたんだとまるで十二三のたんだがむらむらとかたまって、頭の底から一度にいて来た。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
生家せいかは船橋の町から二里あまり北の方へ行つた田舍の百姓家なので、一まづそこに身を寄せ、市役所の紹介で小岩町のある運送會社に雇はれた。
羊羹 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
すると旅人は生家うぶやの中から、何とも知れぬ大男が、急ぎ足に外へ出て来るのを見た。大男は唯「年は八歳、めいは自害」と云ひ捨てたなり、たちま何処どこかへ消えてしまつた。
六の宮の姫君 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)