六の宮の姫君ろくのみやのひめぎみ
六の宮の姫君の父は、古い宮腹の生れだつた。が、時勢にも遅れ勝ちな、昔気質の人だつたから、官も兵部大輔より昇らなかつた。姫君はさう云ふ父母と一しよに、六の宮のほとりにある、木高い屋形に住まつてゐた。六の宮の姫君と云ふのは、その土地の名前に拠つ …
作品に特徴的な語句
ものうげ うづく 一層ひとしほ ごろも さむらひ ことごとく 以前まへ 受領ずりやう かみ ほそどの 生家うぶや おびやか 住居すまひ 如何いかが がた ほとんど 洛中らくちゆう 築土ついぢ さめ 上人しやうにん 丹塗にぬ 今宵こよひ 仏名ぶつみやう 几帳きちやう 厨子づし めい 寵愛ちようあい たい うから 沙門しやもん をひ 粟津あはづ 草履ざうり おぼ 読誦どくじゆ 銚子てうし 除目ぢもく 陸奥むつ 丹波たんば 乳母うば まじ 任終にんはて 但馬たじま たたず 何処どこ 何時いつ 保胤やすたね 俯伏うつぶ 内記ないき しの 前司ぜんじ すす 双六すごろく つぶや のど 四足よつあし ほか 大路おほぢ 天蓋てんがい 宮腹みやばら 寝殿しんでん 少時しばらく 屋形やかた 常陸ひたち 御仏みほとけ 御内みうち 御名みな 御暇おいとま たちま あわ 慶滋よししげ ねんご ものう 手筥てばこ たす もた 政所まんどころ 時雨しぐれ 曲殿きよくでん 木高こだか 枝垂しだ 櫺子れんじ 水葱なぎ 父母ちちはは まぶ