“前司”の読み方と例文
読み方割合
ぜんじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
主馬しゅのめ判官といわれ最年長の老人。一子越中前司ぜんじ盛俊は、鵯越えで戦死。盛国自身は壇ノ浦で虜となり、鎌倉に曳かれ、後、絶食して死す。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、突然ある日、そのころ筑後ちくご前司ぜんじ小舎人ことねりになっていた弟が、盗人の疑いをかけられて、左のひとやへ入れられたという知らせが来た。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ここはこの二、三年、院のお渡りもなく、備前前司ぜんじ基宗というものが留守居をしていた。この法住寺殿の中では、時ならぬ酒盛が始っていたのである。