“屋形”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やかた96.2%
やがた3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その監獄はどこにあったか、場所は知らないが、隣村川辺かわなべ屋形やかたという所で、そこには郡役所もあり、色々の公の役所があった。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
近江おうみのお屋形やかたといわれる佐々木六角の一族とも、婚約政策がむすばれた。——で、岐阜城はここ両三年、ほとんど、祝い事で忙しかった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天鵞絨ビロウドを張つた真黒まつくろ屋形やがたの中に腰を掛けた気持は上海シヤンハイで夜中に乗つた支那の端艇はしけを思ひ出させた。狭い運河の左右は高い家家いへいへしきられ、前はやみと夜霧とで二けんと先が見えない。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)