“屋形船”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やかたぶね61.5%
やかた38.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるひは両国花火の屋形船やかたぶね紺絞こんしぼりの浴衣ゆかたも涼し江戸三座えどさんざ大達者おおだてもの打揃うちそろひてさかずきかわせるさまなぞあまりに見飽きたる心地す。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
岸をトンとすと、屋形船やかたぶねは軽く出た。おや、房州で生れたかと思ふほど、玉野は思つたよりたくみさおさす。大池おおいけしずかである。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
手持筒てもちづつの二サンチほうぐらいな鉄砲の弾丸たまが、ふいに、屋形船やかたのすぐ側へ落ちた。白い飛沫しぶきが、滝のように、ざっと、屋形の中へまでかかった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥は秋本荀竜じゅんりゅうの邸になっているが、前はちょっとした丘で雑草の繁るに任せ、岸近くには枝垂しだれ柳が二、三本、上り下りの屋形船やかたとともに