“益”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ますます36.0%
えき17.5%
やく14.8%
ます/\11.1%
ますま5.3%
3.2%
やう2.6%
ます2.6%
まし2.1%
まさ1.1%
ため1.1%
よう0.5%
えう0.5%
とく0.5%
ゑき0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日本の教育=忠孝仁義を説きながら、実は物質万能、智識万能を教える日本の教育当局の方針も、この思想をますます底深く養い上げた。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
が、かれ年月としつきつとともに、此事業このじげふ單調たんてうなのと、明瞭あきらかえきいのとをみとめるにしたがつて、段々だん/\きてた。かれおもふたのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
勿論立会診察は余りやくに立たないと聞いてもいるし、費用の点も大いに違うだろうから、どうかして医者を取り換える法はあるまいか。
生あらば (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
婚姻によりて実世界にきんせられたるが為にわが理想の小天地はます/\狭窄なるが如きを覚えて、最初には理想の牙城として恋愛したる者が
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
昼間の程はつとめてこもりゐしかの両個ふたりの、夜に入りて後打連うちつれて入浴せるを伺ひ知りし貫一は、例のますます人目をさくるならんよとおもへり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それから、「われこそさめ御思みおもひよりは」の句は、情緒こまやかで、且つおのずから女性の口吻こうふんが出ているところに注意せねばならない。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
絳雪『故の土移しがたし、君に告げまつらむもやうなし。君が妻だにみこころのままならざりき。さるをわれは友なるをや。』
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
飯田氏ますに対しては、茶山は謝辞を反復して悃欵こんくわんを尽してゐる。江戸を発する前に、まのあたり告別することを得なかつたと見える。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
どちらかにするがいい——あのいきな潰し島田を剃り落すのは可哀想だが、首が無くなるよりはそれでもましだろう。
神奈備かむなび伊波瀬いはせもり喚子鳥よぶこどりいたくなきそこひまさる 〔巻八・一四一九〕 鏡王女
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「ええそうです支那の文章です。……その聖典には、ためになる話が数限りなく書いてあるのです。……大事な大事な本なのです」
今は身のあだようも無き二つのかいと曳きぬらむ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
えうなし、あるは木をりて火ともすわざも。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
一体何のために、そんなとくにもならぬ嘘を吐かれたんでしょう。妙な話ですな。……ところが、そういうことになれば、外にもうひとつ異様なことがある。……旦那はお気がつかれませんでしたか。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
祖父ぢゞいは四かくをばんだひとでござんす、つまりはわたしのやうな氣違きちがひで、ゑきのない反古紙ほごがみをこしらへしに、はんをばおかみからめられたとやら、ゆるされぬとかに斷食だんじきしてんださうに御座ござんす
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その次の御代になつても、藤原の都は、日にし、宮殿が建て増されて行つて、こゝを永宮トコミヤと遊ばす思召しが、伺はれた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)