“まさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マサ
語句割合
28.7%
20.0%
17.6%
13.4%
4.1%
2.7%
2.6%
2.4%
2.1%
1.6%
1.2%
0.5%
0.5%
0.4%
0.3%
0.3%
0.2%
0.2%
0.1%
0.1%
0.1%
方将0.1%
真探0.1%
真砂0.1%
豈夫0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
億圓おくゑん正貨せいくわたことは、輸入超過ゆにふてうくわ日本にほんつては出來過できすぎであると批評ひひやうがあるが、それはまさしく左樣さやうであらうとおもふ。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
新の相貌そうぼうはかくのごとく威儀あるものにあらざるなり。渠は千の新を合わせて、なおかつまさること千の新なるべき異常の面魂つらだましいなりき。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そは神は人をして再び身をあぐるにふさはしからしめん爲己を與へ給ひ、たゞ自ら赦すにまさ恩惠めぐみをば現し給ひたればなり 一一五—一一七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
その時羽根楊子の白い先を、まさにその唇へ当てようとしてゐた惟然坊は、急に死別の悲しさとは縁のない、或る恐怖に襲はれ始めた。
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
もと汗吐下の三法は張仲景ちやうちゆうけいに至つて備はつたから、従正はまさに仲景を祖とすべきである。然るに此に出でずして、溯つて素問を引いた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
今の苦労を恋しがる心もづべし、かく形よく生れたる身の不幸ふしやはせ、不相応の縁につながれて幾らの苦労をさする事と哀れさのまされども
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「夜深うしてまさに独りしたり、めにかちりとこを払はん」「形つかれて朝餐てうさんの減ずるを覚ゆ、睡り少うしてひとへに夜漏やろうの長きを知る」
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
わたくしは後にめぐむさんに聞いた所を以て此に補記しようとおもふ。しかしそのまさに補ふべき所のものは、たゞに安石の上のみではない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
きくさんと云ふ知つた女の人と、その子のおまささん、私の従兄いとこ二人、兄、番頭、そのほかの人は忘れましたが何でも十何輌と云ふ車でした。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
キケロ身を以て逃れ、まさにブルツスの陣に投ぜんとして、遂に刺客の及ぶところとなりぬ。時に西暦前四十三年十二月七日なり。
と見ると文治郎水色に御定紋染ごじょうもんぞめ帷子かたびら、献上博多の帯をしめ、蝋色鞘ろいろざやの脇差、其の頃流行はやったまさの下駄、さらしの手拭を持って、腰には金革きんかわの胴乱を
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
〔譯〕愼獨しんどく工夫くふうは、まさに身稠人ちうじん廣座くわうざの中に在るが如く一ぱんなるべし。應酬おうしうの工夫は、まさ間居かんきよ獨處どくしよの時の如く一般なるべし。
燕軍の再敗せること京師に聞えければ、廷臣のうちに、燕今はまさに北にかえるべし、京師空虚なり、良将無かるべからず、と曰う者ありて、朝議徐輝祖じょきそ召還めしかえしたもう。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かの牝虎の自選をゆるせと、時に一牛王あり牝虎に向いてを説く、〈世人皆我の糞を取り持ち用いて地に塗りて清浄と為す、この故に端正なること㹀虎にまされり
子、子貢にかたって曰く、汝回といずれかまされる。こたえて曰く、は何をえて回を望まん、回は一を聞いて以て十を知る、賜は一を聞いて以て二を知るのみ。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
美なるもの、用あるものを毀傷殘害するよりほかに能力無き人ほど憫むべく哀むべき人は復無いのである。人まさに助長を意とすべし、剋殺を憚からざる勿れである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
われもまた 日にまさ
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
「取士能空冀北群。堂堂大国重斯文。平洲夫子大峰叟。季孟之間合待君。」〔士ヲ取ルニク空シクス冀北ノ群ヲ/堂堂ノ大国斯文ヲ重ンズ/平洲夫子大峰叟/季孟ノ間ニまさニ君ヲ待スベシ〕枕山は毅堂を
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
栗、きぬかつぎ、枝豆、そんなものでも持ちだしたかつたが、せめても、まさ坊がとつて來てくれたお花がきた。薄と紫苑を籠に入れて、床は嵐山渡月橋の幅にかけかへた。
おとづれ (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
そういう受け身な一生ではなく、女が自分から自分の道を選び、それに責任をもち、人間として女として完成しようとする女の計画あり意志ある一生をまさ子の生きかたで語ろうとした作である。
山本有三氏の境地 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
日浮びてひかりを重ね、雲散りてかすまず。えだを連ね穗をはすしるしふみひとしるすことを絶たず、とぶひを列ね、をさを重ぬるみつきみくらに空しき月無し。名は文命よりも高く、徳は天乙にまされりと謂ひつべし。
内典ほとけのみのり興隆おこさむとおもふ。方将まさ寺刹てらを建てむときに、はじめて舎利を求めき、時に、汝が祖父司馬達等しばたちと便すなわち舎利をたてまつりき。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
「済まないことをしましたね」私は彼女の髪の毛を優しく指で真探まさぐった。「私は為様しようの無い馬鹿なのです」
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
山陰側に出るのは真砂まさと称し、粒も大きく、黒色の光沢を有する磁鉄礦で、不純物も少いさうだが、山陽側に出るのは赤目あかめと称し、粒も細かく、褐色を帯び、燐、硫黄
出雲鉄と安来節 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
豈夫まさかに嫌いな文学を強いられるばかりで病気になったとも思わなかったが、何となく境遇を気の毒に思って傷心に堪えなかった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
まささんは男だからさうでせうけれど、わたしあきらめません。さうぢやないとお言ひなさるけれど、雅さんは阿父おとつさんや阿母おつかさんの為方しかたおこつておいでなのに違無い。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)