“為様”のいろいろな読み方と例文
旧字:爲樣
読み方割合
しよう63.9%
しやう30.6%
せんやう2.8%
シヤウ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はもう為様しようがないといった風に再び目を閉じたまま、いまこそ私との不和がお前から奪ったものをはっきりと知った。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
「おら、もうどうしてもいやな気がして為様しやうがないんだ、あれがお父さんかと思ふと、実に変な気がして、ほんとにならんのだもん!」
父の帰宅 (新字旧仮名) / 小寺菊子(著)
勿論家の蔭であるから、それと分明はつきりとは解らぬが、その影によつて判断すると、それは確かに大人で無いといふ事がよく解る。自分は立留つた。そして樹の蔭に身を潜めて、しばしその為様せんやうを見て居た。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
ごく、無感興に、訓詁解釈を行ふ人は、いとほしと言ふ言葉は、大抵、いとしいと言ふ意味に訳して、どうも為様シヤウのない時にはいとはしと言ふやうな、嫌だ、嫌ひだと言ふやうに訳す。
国語と民俗学 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)