“聴”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
71.0%
きこ10.5%
ゆる5.2%
きか3.5%
きき2.8%
きゝ2.1%
きい1.4%
1.0%
きく1.0%
ぎき0.3%
ちょう0.3%
0.3%
ゆるし0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
実際また王生は、仲のい友人の趙生と一しょに、自由な生活を送っていた。きに行く事もある。を打って暮らす事もある。
奇遇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
わたしの部屋は朝だと云うのに暗くて、天井の低い部屋だった。裏は四条の電車の駅とかで、拡声機の声がひっきりなしにえて来る。
田舎がえり (新字新仮名) / 林芙美子(著)
阿那律寡婦に語りて言う、もし我に由らば、ことごとく宿をすべしと。賈客すなわち前にる。寡婦またこれなる念いを作す。
お島が説明してす作太郎の様子などで、その時はそれでけるのであったが、その疑いは護謨毬のように、時が経つと、またった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
余はこの未信教国に生れ余の父母兄弟国人が嫌悪したる耶蘇教に入れり、余の始めてこの教をし頃は全国の信徒二千に満たず
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
人畜の道にして。その欲を得遂げざれども。耳に妙法のきをて。…………おなじ流に身をて。共に彼岸に到れかし。
運命です、運命です、う御座います、貴様にお話がないなら僕が話します。僕が話すから聞いて下さい、せめてて下さい、僕の不幸な運命を!
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
その日の夕方、次郎は、俊亮と、お民と、お浜の三人が茶の間で話しこんでいるのを、隣の部屋から立ちきしていた。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
再び高いに昇って元気よく仕事をしていた。松の枝が時々にみしりみしりとんだ。その音をごとに、私は不安になかった。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
実業家は当世人だけに、他人の話を立聴きするのが何よりの好物であつた。談話が儲け話か女の噂である場合には、とりわけ身体中を兎の耳のやうにしてをした。
学の権威について云々されては微笑ってばかりもいられない。孔子は諄々として学の必要を説き始める。人君にして諫臣が無ければを失い、士にして教友が無ければを失う。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
己れ不埒の奴、然らば汝上手に書き見せよと、筆紙を取りて迫れば、下僕深く己が失礼を謝して、赦されんことを乞ふも、予更にるさず、剛情殆ど度に過ぎたり。
臨終の田中正造 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
先生は不相変御忙しくてつしやいませうねエ——今日はネ、阿母、慈愛館からおが出ましてネ、御年首に上つたんですよ、私、斯様嬉しいお正月をするの、生れて始めてでせう
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)