“聴耳”のいろいろな読み方と例文
旧字:聽耳
読み方割合
ききみみ87.5%
ききみゝ6.3%
きゝみゝ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は、なにかしら慄然りつぜんとしたように息を詰め、聴耳ききみみを立てはじめたのであるが、やがて法水に、幽かなふるえを帯びた声でささやいた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
かたの如く頭を垂れて温和おとなしく祈祷に聞きとれてゐた憲法学者はひよいと聴耳ききみゝを立てた。
「はい。」と浅之丞はしたぱらを撫でながら、じつと聴耳きゝみゝを澄ませた。腹のなかでは猫の啼き声どころか、鼠一匹潜つてゐる容子ようすも見えなかつた。