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聴
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きか
ふりがな文庫
“
聴
(
きか
)” の例文
旧字:
聽
お島が説明して
聴
(
きか
)
す作太郎の様子などで、その時はそれで
釈
(
と
)
けるのであったが、その疑いは
護謨毬
(
ゴムまり
)
のように、時が経つと、また
旧
(
もと
)
に
復
(
かえ
)
った。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
如何にして造化の秘蔵に進み、粋美を
縦
(
ほしいまゝ
)
にすることを得む、如何にして俗韻を脱し、高邁なる逸興を楽むを得む。請ふ、共に無言なる蕉翁に
聴
(
きか
)
む。
松島に於て芭蕉翁を読む
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
かつて江戸町奉行がこれを撃つことを禁ぜようとしたが、津軽家が
聴
(
きか
)
ずに、とうとう上屋敷を
隅田川
(
すみだがわ
)
の東に
徙
(
うつ
)
されたのだと、
巷説
(
こうせつ
)
に言い伝えられている。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
処
(
ところ
)
が
此
(
この
)
九月でした、僕は余りの
苦悩
(
くるしさ
)
に平常
殆
(
ほとん
)
ど
酒杯
(
さかずき
)
を手にせぬ僕が、里子の
止
(
とめ
)
るのも
聴
(
きか
)
ず飲めるだけ飲み、居間の中央に大の字になって居ると、
何
(
なん
)
と思ったか
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
亡くての今は、その
聴
(
きか
)
れざりし恨より、親として
事
(
つか
)
へざりし不孝の悔は直道の心を責むるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
もしそのために祈りし時は必ず「もし
御意
(
みこころ
)
に
叶
(
かな
)
わば」の語を付せり、自己の
願事
(
ねぎごと
)
を聴かば信じ、
聴
(
きか
)
ずば恨むはこれ偶像に
願
(
ねがい
)
を掛けるもののなす所にして、基督信者の為すべき事にあらざるなり
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
「葉子さん、私は破産してしまいました。——が、まだ
貴女
(
あなた
)
の独唱会に、経済的な援助をする位の力はあります。それは兎も角として、今晩は是非
貴女
(
あなた
)
のお返事を
聴
(
きか
)
して頂きたいのですが——」
奇談クラブ〔戦後版〕:13 食魔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
まだファウストを読まぬ時、ファウストの話を
聴
(
きか
)
される。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
下
化城諭品
(
けじょうゆぼん
)
の
諫
(
いさめ
)
も
聴
(
きか
)
ぬ
執着
(
しゅうじゃく
)
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
市とS——町との間にある
鉱山
(
やま
)
つづきの小さい町に、囲われていたことは、お島も東京を立つ前から
聴
(
きか
)
されていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
静に、静に、そんな大きな声をして
聴
(
きか
)
れたらどうします。
私
(
わし
)
も彼処を開けさすのは
厭
(
いや
)
じゃッたが開けて了った今急にどうもならん。今急に彼処を
塞
(
ふさ
)
げば角が立て面白くない。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「人の
妾
(
めかけ
)
なぞ私死んだって出来やしない。そんな事を
聴
(
きか
)
したら、あの堅気な人が何を言って怒るかしれやしない」
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
聴
常用漢字
中学
部首:⽿
17画
“聴”を含む語句
聴聞
聴衆
聴許
聴取
吹聴
聴耳
立聴
聴者
聴診器
聴入
聴手
傾聴
傍聴
謹聴
聴牌
道聴途説
盗聴
拝聴
聴納
聴知
...