“執着”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しゅうじゃく39.2%
しゅうちゃく18.9%
しふぢやく14.9%
しふちやく6.8%
しゅうぢゃく6.8%
しうちやく1.4%
しうぢやく1.4%
しつこ1.4%
しゅうちく1.4%
しゅうね1.4%
(他:5)6.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“執着”を含む作品のジャンル比率
哲学 > 心理学 > 超心理学・心霊研究18.2%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.3%
文学 > 日本文学 > 詩歌0.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
求め難い男に執着しゅうじゃくし、求めがたい恋に苦しみあえぐより、無邪気な目下に喜ばれるって、なんていいものだろう。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくしというものはよくよく執着しゅうじゃくつよい、つみふかい、女性じょせいだったのでございましょう。
人間の慾のなかで、一番大きくかつ一番根強ねづよい慾、すなわち生命に対する執着しゅうちゃくを去って、無形に帰れと教える。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
私たちの話題は、やはり金博士と、そして博士よりロッセ氏に与えられた奇怪なる謎々とに執着しゅうちゃくしていた。
しかし、この穏かな平和な田舎ゐなかも、それは外形だけで、争闘、瞋恚しんい嫉妬しつと執着しふぢやくは至る処にあるのであつた。
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
内儀はさう言つて怨めしさうに、夜光の珠に執着しふぢやくする、主人三郎兵衞の顏を見るのです。
からははひにあともとゞめずけぶりはそら棚引たなびゆるを、うれしやわが執着しふちやくのこらざりけるよと打眺うちながむれば
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
情なくなツても執着しふちやくが強いから、何うにかしてでツち上げやうと思ふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
いや、その嫉妬しっと執着しゅうぢゃくの、険な不思議の形相が、今もって忘れられない。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雨月 怖ろしいとも存じませぬが、瞋恚しんい執着しゅうぢゃくが凝りかたまって、生きながら魔道におちたるお前さまは、修行の浅いわれわれの力で、お救い申すことはかないませぬ。
平家蟹 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「いや、まづい!何といふ劣惡れつあくなもんだえ。何んだツて此様な作を描き上げやうとしてあがいてゐるんだ………骨折損ほねをりぞんじやないか。俺は馬鹿だ、たしかに頭がしびれてゐる。何處に一ツとこがありやしない。此様な作に執着しうちやくがあるやうじや、俺もあはれな人間だ………」と思ふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
さつせずしてこれふ、いづれも世道せだう執着しうぢやくして、眞相しんさうあやまつなり。
怪談会 序 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「まあさ、お聞きなね。深切だといえば深切だが、どちらかといえば執着しつこいのだわ。かいつまんで話すがね、ちょいと聞賃をあげるから。」
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
甥の景清にも一切の執着しゅうちくを去って、復讐の企てなど思い切りまするよう、いくたびか意見申したれど……。
平家蟹 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
何炭なにを盗られたの」とお徳は執着しゅうねくお源を見ながら聞いた。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
これりの話だよ、たれにもしらしてはなりませんよ。私がだ若い時分、お里の父上おとうさまえんづかない前にある男に言い寄られて執着しゅうねく追いまわされたのだよ。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ええ、くやしい! 私はきつと執着とつついても、このうらみは返してるから
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それが、何だか、かう執着とつつかれでもするやうな気がして、あの、それ、く夢で可恐おそろしい奴なんぞに追懸おつかけられると、げるには迯げられず、声を出さうとしても出ないので、どうなる事かと思ふ事がありませう、とんとあんなやうな心持なんで。ああ、もうそんな話は止しませう。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
まあ、話すことがあるから一緒に来てくれと云って、無理にわたくしを清水山の奥へ引き摺って行きました。今まで一分ずつくれていたのですから、ほんとうの化け物でないことは判っていますが、なにしろ化け物のような女の正体がわかってみると、なんだか薄気味が悪くなって、お岩かかさねにでも執着とりつかれたような心持で、わたくしは怖々こわごわながら付いて行くと、女はすすり泣きをしながら、どうで一度は知れるに決まっていると覚悟はしていたが、さてこうなると悲しい、情けない。
半七捕物帳:43 柳原堤の女 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
死んだ父も、さうした物は、或は、おれよりも嗜きだつたかも知れぬほどだが、もつと物に執着シフヂヤクが深かつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)