“しふちやく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
執着85.7%
執著14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
藝術の野心と云はうか現世の執着しふちやくと云はうか、或は人間の單純なる本能と云はうか。兎に角、私は死ぬ前に、實在から消え滅びて仕舞ふ其の前に、自分の影を留めた何物かを殘したい。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
情なくなツても執着しふちやくが強いから、何うにかしてでツち上げやうと思ふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
死んだ父も、さうした物は或は、おれより嗜きだつたかも知れないほどだつたが、もつと物に執著しふちやくが深かつた。現に大伴の家の行くすゑの事なども、父はあれまで心を悩まして居た。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)