-
トップ
>
-
しうちやく
飄し汝此地に來りしと
聞渺々尋ねし
甲斐有て
祝着なり無念を
晴す時
到れり
覺悟せよと
云さま替の
筒脇差にて切かゝり互ひに
劣らず
切結びしが六郎右衞門が
苛つて
打込脇差にて
竿竹を
時に、
其の
夜の
事なりけり。
三人同じく
夢む、
夢に
蒋侯、
其の
伝教を
遣はして
使者の
趣を
白さす。
曰く、
不束なる
女ども、
猥に
卿等の
栄顧を
被る、
真に
不思議なる
御縁の
段、
祝着に
存ずるもの
也。
... 此様な作に
執着があるやうじや、俺も
憫な人間だ………」と思ふ。そして、「あゝ。」と
萎頽したやうな
歎息する。