“打込”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うちこ51.4%
ぶちこ35.1%
ぶっこ5.4%
うちこむ2.7%
うちこま2.7%
うちこも2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
東郷大将とうごうたいしょうの名は知って居るが、天皇陛下を知らぬ。明治天皇めいじてんのう崩御ほうぎょの際、妻は天皇陛下の概念を其原始的頭脳に打込うちこむべく大骨折った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
おまけに、それが小春さんに、金子かねも、店も田地までも打込ぶちこんでね。一時いっときは、三月ばかりも、家へ入れて、かみさんにしておいた事もあったがね。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
銀ごしらえの脇差わきざし打込ぶっこんだ具合、笠の紐の結び様から着物の端折はしょりあんばい、これもなかなか旅慣れた人らしいが、入って来ると笠の中から七兵衛をジロリと見ました。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
かはし汝此地に來りしときゝ渺々はる/″\尋ねし甲斐かひあつ祝着しうちやくなり無念をはらす時いたれり覺悟かくごせよといひさま替の筒脇差つゝわきざしにて切かゝり互ひにおとらず切結きりむすびしが六郎右衞門がいらつて打込うちこむ脇差にて竿竹さをだけ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
殺した時其方そつち利根川とねがはへ死骸を打込うちこまふといつたら三五郎が言には川へ流しては後日ごにち面倒めんだうだ幸ひ此彌十に頼んで火葬くわさうもらへば死骸しがいも殘さず三人の影もかたちも無なるゆゑ金兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
最後に、翁は冷笑あざわらって一本の五寸釘を取り上げて、少女の眉間に打込うちこもうとして、片手に握った鉄槌を振りかざして、片手に持った釘を白百合のような額にあてた刹那せつなだ。
(新字新仮名) / 小川未明(著)