“後日”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ごじつ43.1%
ごにち40.0%
あと3.1%
こうじつ3.1%
のち3.1%
あとあと1.5%
こじつ1.5%
しまい1.5%
のちのち1.5%
ゴニチ1.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あやうく四馬剣尺の魔手ましゅからのがれた、春木、牛丸の二少年は、つぎの日、山をくだると、そこで後日ごじつを約して戸倉老人とわかれた。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
これは博士の書斎にある書類棚しょるいだなの、原稿袋の中に保存せられていたもので、後日ごじつこれを発見した人々の間に問題となった一文である。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
生存いきながらへて、後日ごじつ自分じぶんは、狂人きちがひ仁情なさけで、あやふところたすかったとおひなされ。
けれども、二人ながらただ酔って騒いで帰っただけのことで、別に後日ごにちの面倒を惹起ひきおこすような種はかなかったのである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
どうで自分の物にならない女ならば、いっそここであわせて玉藻を殺して、後日ごにちの口をふさぐ方が利益であると、彼は咄嗟のあいだに思案を決めた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
もう一つには万一自分が隠密であるということが発覚した暁に、江戸の侍はこんなまずい絵を描き残したと後日ごにちの笑いぐさにされるのが残念である。
半七捕物帳:33 旅絵師 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
市「へえ、後日あとで分りますが、さアと云う訳になって、アヽうかてえば貴方あんたも泣かねえばなんねえ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
両親や祖母が困ったと言っていたのは、後日あとできいた思出でしょうが、そのふるいの音もいやだったに違いありませんが、その家全体が子供心にきらいだったのではないかと思われます。
これをさらつてつたといふほう適當てきとうなことが後日こうじついたつて氣附きづかれた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
また後日こうじつおもいとぐちにもなるようになつてゐます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
まだ世人の記憶に新らしいその事件の内容を、くわしく此処ここに並べないでもいいようにも思うが、けれども、ずっと後日のちに読む人のためには必要があるだろう。
芳川鎌子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
それも酉年生れの若い女の肉を酉の日に煮るにかぎる、幸いあたしは天保八の酉、あたしのむくろはまだあの井戸の底にあるはずだから、後日のちとはいわず即刻いまにも引き上げて明日の酉の日の分に入れてみようじゃないか——と。
不思議な事は、わざわいだか、さいわいだか、お孝の妹分と聞いただけで、その向きの客人は一目を置き、三舎を避けて、ただでも稲葉家では後日あとあとが、と敬遠すること、死せる孔明活ける仲達ちゅうたつを走らすごとし。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
天いまだ妾を捨て給わざりけんはしなくも後日こじつ妾の敬愛せる福田友作ふくだともさく邂逅かいこうの機を与え給えり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
これはマア一つ話ですがそげな来歴わけで、後日しまいにはそのナメラでも満足たんのうせんようになって、そのナメラの中でも一番、毒の強い赤肝を雁皮がんぴのように薄く切ります。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それでもダンダンと毒に免疫なれて来ると見えて、後日しまいには何とものうなって来ます。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しかしこれがてうどよい機会であるから、ここで一ツその辺の事も、考へておくが好からふ。とはいふものの、さし当つて、何を習はふといふ、考へも付くまいし、乃公もまたさういふ事には、至つて疎い方であるから、その相談は後日のちのちの事として、ともかくさしづめ、行くべき処を頼んで遣らふ。それにはてうど、よい処、汝の顔は知らぬから、邸に居たといふには及ばぬ。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
いたましい負け戦の記憶などは、光輝ある後日ゴニチ譚に先立つものゝ外は、伝つて居ない。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)