“のちのち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
後々87.1%
将来3.2%
後後3.2%
後日3.2%
後来3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かつて一度は同じ連衆に参加した者の間にすら、後々のちのちは異説を生じ、越人えつじん支考しこう許六きょりく惟然いぜんなどは互いにののしりまた争っていたのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
このようなことがつもりつもって、一軒の家の不経済となるのですから、遠からず家持ちにならなくてはならない若い人は、将来のちのちのためにかならず気をつけるべきことです。
女中訓 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
死刑される当の人は中納言藤原泰文やすぶみの妻のきん子と泰文の末娘の花世はなよ姫、公子のほうは三十五、花世のほうは十六、どちらも後後のちのちの語草になるような美しい女性だったので
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
その相談は後日のちのちの事として、ともかくさしづめ、行くべき処を頼んで遣らふ。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
後来のちのちきつと思中おもひあたるから、今夜の事を忘れるなとお言ひの声も、今だに耳に付いてゐるわ。私の一図の迷とは謂ひながら何為なぜあの時に些少すこしでも気が着かなかつたか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)