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支考
寧ろ
頗る熱心に海彼岸の文学の表現法などを自家の
薬籠中に収めてゐる。たとへば
支考の伝へてゐる下の逸話に
徴するが好い。
此時
病床の
下にありし門人○
木節(翁に薬をあたへたる医なり)○
去来○
惟然○
正秀○
之道○
支考○
呑舟○
丈草○
乙州○
伽香以上十人なり。
支考、
乙州ら、
去来に何かささやきければ、去来心得て、病床の
機嫌をはからい申していう。古来より
鴻名の
宗師、多く
大期に
辞世有り。
かつて一度は同じ連衆に参加した者の間にすら、
後々は異説を生じ、
越人と
支考、
許六と
惟然などは互いに
罵りまた争っていたのである。