“あとあと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
後々88.9%
後日5.6%
痕々5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「この不幸の中で、私も、今更、叔父上と喧嘩したくもありません。どうくやんでも始まらないことだ。それよりは、後々あとあとだが」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
不思議な事は、わざわいだか、さいわいだか、お孝の妹分と聞いただけで、その向きの客人は一目を置き、三舎を避けて、ただでも稲葉家では後日あとあとが、と敬遠すること、死せる孔明活ける仲達ちゅうたつを走らすごとし。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
F楼の廊下から中庭の飛び石へ、離室はなれからまた店へ——彼女の遁げめぐる痕々あとあとへ生命の最後の赤い点滴が綴られた。