“こじつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
故実50.0%
附会13.6%
故事付9.1%
故實9.1%
古実4.5%
古實4.5%
後日4.5%
附會4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
矢をもって山の神を祭ることは古い習慣であるが、これはもっぱら狩猟に関し、境の神とは一見関係はないらしい。武家の故実こじつ矢開やびらきのことがある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「いやいや、なんでもないのだよ。じつは、ちょっと他のものに、附会こじつけていたんだがね」
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そのことごとくが全くの故事付こじつけではないかもしれないという気がして来るのである。
KからQまで (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
人車記じんしやき故實こじつ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
其背景がたいしたもので、東京にゐる有為の青年画家を悉く引きげて、悉く応分の技倆を振はした様な事になる。つぎに服装の話をする。其服装があたまから足のさき古実こじつづくめに出来あがつてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
壽留女するめとするなどみな古實こじつなる書振かきぶりの二樽五種とは言ながらいづれも立派りつぱしたてたれば只さへせまき此家は所せまきまでならべ立られすわひまさへ有らざりけり主個あるじは何やら娘お光に私語さゝやきしめせばお光は心得何程なにほどづつかの祝儀しうぎ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
天いまだ妾を捨て給わざりけんはしなくも後日こじつ妾の敬愛せる福田友作ふくだともさく邂逅かいこうの機を与え給えり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
だが、古來厭忌などと附會こじつけることの多くがそんなものなのであらう。從つて、さうした悲運に遭遇しない側の結婚については、なんにも言はない。
「郭子儀」異変 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)