“のち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ノチ
語句割合
97.4%
後刻1.1%
以後0.3%
子孫0.3%
0.2%
後日0.2%
後來0.1%
後年0.1%
後裔0.1%
最後0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(七)舜禹しゆんうあひだ(八)岳牧がくぼくみなすすむ。すなはこれ(九)くらゐこころみ、しよくつかさどらしむることすうねん(一〇)功用こうようすでおこり、しかのちまつりごとさづく。
また出てしょうと思いやあがって、へん、そう旨くはゆかないてや、ちっとのの辛抱だ。後刻のちに来て一所に寝てやる。ふむ、痛いかざまを見ろ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かく惚苦たしなめたまひし時に、稽首のみ白さく、「は今よ以後のち、汝が命の晝夜よるひる守護人まもりびととなりて仕へまつらむ」とまをしき。
父親は太郎からそれを聞いて、「他よりあらわれなば、この家をもたやされん、みおやため子孫のちの為には、不孝の子一人おしからじ、あすは訴えでよ」と云って大宮司だいぐじもとへ訴えさした。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
下学集より五十三年ののち明応めいおう五年林宗二(堺の町人)節用集せつようしふを作り、文亀ぶんきのころの活字本くわつじぼんあり。これいろは引節用集の権輿はじまり也。
まだ世人の記憶に新らしいその事件の内容を、くわしく此処ここに並べないでもいいようにも思うが、けれども、ずっと後日のちに読む人のためには必要があるだろう。
芳川鎌子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
とほくする樣此後は店へ來る共あまり心安く致すべからずと申し付て後來のちをぞいましめ置たりける扨又重四郎は一兩日すぎて色よき返事を聞んものと穀屋こくやへ來りれいの如く店へ上りて種々いろ/\はなしなどなしけれ共小僧を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いずれにしてもその思切って大胆な、同時に透き通るほど細心な行き方は、後年のちになって、その恐るべき実験の経過報告を、当の相手の面前に投出した手口によっても察しられるではないか。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
この時街を徐々ゆる/\と歩いて来たのは、ペエテル、フアンデルドンクと云つて、此府の古記録を編輯した、同名の人の後裔のちです。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
お雪の奴、いま頃は何処に何うしているだろう? 本当にかたづいているか。嫁いていなければ好いが、嫁いて居ると思えば心元なくてならぬ。最後のちには自分からひとを振切って行って了ったのだ。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)