“故実”の読み方と例文
旧字:故實
読み方割合
こじつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家は、室町むろまち幕府の名門であったし、歌学の造詣ぞうけいふかく、故実こじつ典礼てんれいに詳しいことは、新興勢力の武人のなかでは、この人をいて他にない。
矢をもって山の神を祭ることは古い習慣であるが、これはもっぱら狩猟に関し、境の神とは一見関係はないらしい。武家の故実こじつ矢開やびらきのことがある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それ故、知合いの島民の一人からマルクープ老人が比較的故実こじつにも通じ手先も器用であると聞伝えた私は、彼を使って見ようという気になったのである。
南島譚:03 雞 (新字新仮名) / 中島敦(著)