“故人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こじん70.6%
とも17.6%
なきひと11.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家族かぞくともあそびにつてたが、其時そのときに、いま故人こじん谷活東子たにくわつとうしが、はたけなかから土器どき破片はへん一箇ひとつひろして、しめした。
で、何事もせねば非難も憎悪ぞうおまぬかれるのである。僕の知人にして、今は故人こじんとなったが、生前公職につき藩政にあずかって大いに尽した人があった。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
どうして、おめおめと故人ともの前にあさましい姿をさらせようか。かつ又、自分が姿を現せば、必ず君に畏怖嫌厭いふけんえんの情を起させるに決っているからだ。
山月記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
そうして、附加つけくわえて言うことに、袁傪が嶺南からの帰途には決してこのみちを通らないで欲しい、その時には自分が酔っていて故人ともを認めずに襲いかかるかも知れないから。
山月記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
もう一昨年頃故人なきひとの数に入ったが、照降町てりふりちょう背負商しょいあきないから、やがて宗右衛門町の角地面に問屋となるまで、その大島屋の身代八分は、その人の働きだったと言う。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
故人なきひとは妙齢の淑女なればにや、夏ながらさまざまの生け花の寄贈多かりき。そのなかに四十あまりの羽織はかまの男がもたらしつるもののみは、中将の玄関より突き返されつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)