“とも”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:トモ
語句割合
18.9%
12.7%
10.8%
9.4%
7.9%
6.5%
6.0%
5.3%
3.5%
2.7%
(他:214)16.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひとからつめともすようだといわれるのも構わずに、金ばかりめた当時は、どんなに楽しかったろう。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
論より証拠、今宵カンテラをともして、浅草の広小路で梯子芸はしごげいをやっているその人が、宇治山田の米友であります。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
とも態々わざ/\休暇きうかつて、自分じぶんとも出發しゆつぱつしたのではいか。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
くるともだちは闘鶏とうけいをつれてきました。そして、金持かねもちのとりたたかわしました。
金持ちと鶏 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「では、一度おともを致しましょう、ナニ、一度は見てお置きにならなければ、出世ができないというたとえがございます」
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「そこまで至ると貴殿もなかなか話せる、ぜひ一夕いっせき、芝浦あたりへ舟を同じうして、おともを致したいものでござる」
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
今まで陶酔したようにたわいもなく波に揺られていた船のともには漁夫たちが膝頭ひざがしらまで水に浸って、わめき始める。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
急に、おお寒い、おお寒い、風邪かぜ揚句あげくだ不精しょう。誰ぞかわんなはらねえかって、ともからドンと飛下りただ。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
むかしとも山野さんや獵暮かりくらして、あやまつ農家ひやくしやうや家鴨あひる射殺ゐころして
殿でんに在りしものおよそ五六十人、痛哭つうこくして地に倒れ、ともちかってしたがいまつらんともうす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その頃、ともつれもない美貌の湯治客があらわれた。二十七八であらう。ちよつと都会風で、明るくかつ健康さうだつた。
山の貴婦人 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
田口や松本を始め、ともに立つものはみんなむこうの方で混雑ごたごたしていたので、はたには誰も見えなかった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
高津の宮の鳥居を出ると、坂下に、駕鉄かごてつという油障子がともっている。もう自分だけ浮かれ機嫌になっている狂風が、
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かじかむ手、白い息、みずからとも燈明とうみょうの虹の中に彼はふと耳をすまして、頼春頼春、と二た声ばかり呼んだ。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
秘密ひみつなる海底戰鬪艇かいていせんとうてい製造せいぞうするがためで、てい竣成しゆんせいとも
とも態々わざ/\休暇きうかつて、自分じぶんとも出發しゆつぱつしたのではいか。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
灯火あかりはいらなかった。ともしてもすぐ風に消えるであろうし、やがて宵月が、海を離れて、彼の顔までして来た。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それに、武蔵の寝ているまわりには、木屑がいっぱい散らかっていて、ともしきって、油のかわいた燭台もまだ片づけてない。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また「孔子世家」によれば、有若の状孔子に似たるをもって、弟子あいともに立てて師となし、孔子に仕えたように仕えた。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
一斎の「愛日楼文」は冠山が稿本を借鈔し、小泉侯遜斎片桐貞信の抄する所の詩ととも合刊がふかんしたものである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
茶山は岡本以下の知人が蘭軒ととも金輪寺こんりんじを訪うたのに、それを報ぜなかつたことをあきたらずおもつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
後梅は継父、生母、異父妹二人とともに江戸に来た。想ふに梅の外祖父母たる大坂の商賈夫妻は既に歿してゐたことであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
途中も陸海両軍は、緊密な連絡をたもちながら、東上をすすめて行くときまり、五月十日、ともを一せいにった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
味方の一将、石橋和義かずよしを、途中の備前で下ろし、備後ともに半日ほどいて、またすぐ西下をつづけた。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わなに富める者乃ち答へて曰ひけるは、ともの悲しみを増さしむれば、我は至極の奸物わるものなるべし 一〇九―一一一
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
身かの如く肥ゆとみえ、かつかの鼻の雄々しきともふしをあはせて歌ふ者はその腰に萬の徳の紐を纏ひき 一一二―一一四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
謙作は煙草のみさしを捨てて入口の方へ注意した。門燈もんとうのぼんやりとともっている入口のガラス戸がすぐ見えた。
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
みづから天幕テントの中より、ともしたる蝋燭ろうそく取出とりいだし、野中のなかに黒く立ちて、高く手にかざす。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
先づ蝋燭一つともし、一をば猶衣のかくしの中に貯へおき、一卷ひとまきの絲の端を入口に結びつけ、さて我手を引きて進み入りぬ。
少焉しばしありて、上衣を脱ぎ襯衣はだぎの袖をからげたる男現れて、舞臺の前なる燭をともしつ。
まさにこのときともかたあらわれたる船長せんちょうは、矗立しゅくりつして水先を打瞶うちまもりぬ。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うるしの花だなも」で、たくみさおを操るともの船頭である。白のまんじゅう笠に黒色あざやかに秀山霊水と書いてある。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
ことばなく伴侶ともなくたゞふたり、ひとりはさきにひとりはあとに、さながらミノリ僧の路を歩む如く我等は行けり 一―三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
江戸の生活、良人のこと、子供たちのことが、遠い昔の思い出のようにこころに来て、それだけが、かの女の伴侶ともだった。
あの顔 (新字新仮名) / 林不忘(著)
風が稍々やや追手おひてになつたので、船頭は帆を低く張つて、濡れた船尾ともの処で暢気のんきさうに煙草を吸つて居る。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
船尾ともの積み荷の蔭に坐り、ぼんやりあたりを見廻していた、郡上平八のそばまで来ると、ふとその武士は足を止めた。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
大陸たいりくまたはそのちかくにある火山かざんからさんするものは、流動性りゆうどうせいともしく
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
それだけを生きる張合にしていたが、口の端に通うものがともしくなるにつれ、知嘉姫は日増しにものを言わなくなった。
奥の海 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
これは家持作だが、天平勝宝七歳三月三日、防人さきもり〓校けんぎょうする勅使、ならびに兵部使人等、ともつどえる飲宴うたげで、兵部少輔大伴家持の作ったものである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
われ橋上に立つて友を顧りみ、ともに岸上の建家を品す。
漫罵 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
そのころちょっと外出がいしゅつするにも、すくなくとも四五にん従者ともかならずついたもので……。
自分じぶんみことのお指図さしずで、二人ふたりばかりの従者ともにまもられて、とあるおか頂辺いただきけて
彼方あなたよりくこそ来つれ、吾がこのくるしみを語るべきは唯彼在るのみなるを、ともきたれるも
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ともはなれ、ねぐらまよひ、行方ゆくへうしなひ、じきゑて
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
島隠しまがくればともしかも大和やまとへのぼる真熊野まくまぬふね 〔巻六・九四四〕 山部赤人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
防人さきもりに行くはひとるがともしさ物思ものもひもせず 〔巻二十・四四二五〕 防人の妻
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
さてある時端なく一の思想の浮び出づるに逢ひて、これとともに曾て聞ける歌、曾て聞ける韻語をおもひ得給ひしことはあらずや。
舟中の人もとより舟と共に運動をともにすといえども、ややもすればみずから運動の遅速ちそく方向に心付こころづかざること多し。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
たゞ心すゞしく月日経ばやなどと思ひたることは幾度と無く侍り、むつぶべき兄弟はらからも無し、語らふべき朋友ともも持たず、何に心の残り留まるところも無し
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
益田氏と山県氏とは単に茶事ちゃじばかりの朋友ともではない。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
これに勇躍したライアン刑事は、同僚トレス・マックリィディの二人とともに、早速其のニュウ・ハンプシャア街へ駈け付ける。
アリゾナの女虎 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
夕陽を避けて壁際に大の字なりに仰臥した藤吉、傍に畏る葬式彦とともに、いささか出鼻をくじかれた心持ちで、に組の頭常吉の言葉に先刻から耳を傾けている。
吾人は漁郎ぎよらうを求めつゝあり、吾人をして空言くうげんともとならしむる勿れ。
「平和」発行之辞 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
正道まさみちに入り立つともよおほかたのほまれそしりはものならなくに
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その使いとしてやって来たのが、はからずも李陵りりょう故人とも隴西ろうせい任立政じんりっせいら三人であった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
さうすれば、しまひに己は自分の過去を忘れ果て、一匹の虎として狂ひ廻り、今日の樣に途で君と出會つても故人ともと認めることなく、君を裂きくらうて何の悔も感じないだらう。
山月記 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
其隣の郵便局には、此村にたつた一つの軒燈がついてるけれども、毎晩点火ともる訳ではない。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
真砂町のトある小路、右側に「小野」と記した軒燈の、点火ともり初めた許りの所へ行つて、
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「両刀横へていかめし作りの胸毛男を、幾人いくたり随伴ともに引連れ」たる姉が身を、眼下に見下さんほどの粋の粋
おらあ下男だ。若様の随伴ともをして来たのだ。」
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)