“とも”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:トモ
語句割合
17.6%
15.0%
9.6%
9.5%
7.7%
6.4%
6.1%
5.9%
3.5%
2.4%
2.0%
1.4%
1.3%
1.2%
1.0%
船尾0.9%
伴侶0.9%
0.9%
0.6%
0.5%
従者0.5%
0.4%
0.3%
0.3%
朋友0.3%
0.2%
故人0.2%
点火0.2%
0.2%
随伴0.2%
佳耦0.1%
0.1%
舟尾0.1%
0.1%
0.1%
女友0.1%
0.1%
一處0.1%
舟尻0.1%
隨行0.1%
點火0.1%
なへ0.1%
0.1%
伴供0.1%
供人0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
共犯0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
同伴0.1%
同志0.1%
0.1%
學友0.1%
後脚0.1%
0.1%
従伴0.1%
従駕0.1%
有朋0.1%
火点0.1%
点灯0.1%
点燈0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
義友0.1%
船首0.1%
0.1%
親友0.1%
0.1%
黙火0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手品師はそれを受取ると五尺ほどの足のついた台上に置いて、自らは蝋燭らふそくともし、箱の上下左右を照して、しばらくはぢつと目をつぶつた。
手品師 (新字旧仮名) / 久米正雄(著)
すると、そこには、緒方先生おがたせんせいのところでいっしょに勉強べんきょうしていたことのある原田水山はらだすいざんというともだちがたっているではありませんか。
「だから、折入っておともが願いたいんだ、亭主と一緒には行けねえところへ、相合傘あいあいがさで乗り込もうという寸法が、面白いじゃねえか」
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
殆んど素面しらふで、ともからこの狂態をヂツと見詰めて居る貫兵衞の冷たい顏には不氣味なうちにも、妙に自信らしいものがあつたのです。
すると父が、憤然として『あの松尾屋と禍福をともにする』ということは意外であるといって、この時ばかりは十分不平の色を見せた。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
ところで、どういふわけで、そんな子ともの私が寫眞しやしんなどはじめるやうになつたかといへば、そのころわたしは、三宅克巳氏ちよの「せう寫眞術しやしんじゆつ
三層四層五層とも瓦斯ガスを点じたのである。余は桜の杖をついて下宿の方へ帰る。帰る時必ずカーライルと演説使いの話しを思いだす。
カーライル博物館 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
平次はおゑつの後姿が廊下に消えると、踏臺を戸棚の前に持つて行き、硫黄附木いわうつけぎを一枚ともして、念入りに戸棚の上を調べ始めました。
日の光りと、月光げつくわうと、まきの火と、魚油ぎよゆしかなかつた暗いころの、ともあぶらになるなたねの花は、どんなに大切なものであつたらう。
秋七月布政使ふせいし張昺ちょうへい謝貴しゃきともに士卒を督してみな甲せしめ、燕府を囲んで、朝命により逮捕せらるべき王府の官属を交付せんことを求む。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
視よわれ戸の外に立ちて叩くもしわが声を聞きて戸を開く者あらば我その人のもといたらん而して我はその人とともにその人は我と偕に食せん
湖水と彼等 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
けれども秘密の早船を仕立て、大坂、備後びんごとも周防すおうかみせきの三ヶ所に備へを設け、京坂の風雲は三日の後に如水の耳にとゞく仕組み。用意はできた。
二流の人 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
わたし間違まちがつたことひますれば、其處そこます師匠ししやう沙汰さたをしますはずともつてつてりますうへは、けつして相違さうゐないとぞんじます。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
我はエレットラとその多くのともをみき、その中に我はエットル、エーネア、物具ものゝぐ身につけまなこ鷹の如きチェーザレを認めぬ 一二一—一二三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
(みづから天幕テントの中より、ともしたる蝋燭ろうそく取出とりいだし、野中のなかに黒く立ちて、高く手にかざす。一の烏、三の烏は、二の烏のすそしゃがむ。)
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
船尾ともの方にぽつつり一つついてゐる灯火、それを波が揉むやうに動かすと共に、えいしよえいしよといふ船頭達の懸声が闇に響きわたつてきこえた。
島からの帰途 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
我は身をわがたのもしき伴侶ともによせたり、我またいかで彼を觸れてわしるをえんや、誰か我を導いて山に登るをえしめんや 四—六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
取舵とりかじだい‼」と叫ぶと見えしが、早くもともかた転行ころげゆき、疲れたる船子ふなこの握れるを奪いて、金輪際こんりんざいより生えたるごとくに突立つったちたり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それだけを生きる張合にしていたが、口の端に通うものがともしくなるにつれ、知嘉姫は日増しにものを言わなくなった。
奥の海 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
さてある時端なく一の思想の浮び出づるに逢ひて、これとともに曾て聞ける歌、曾て聞ける韻語をおもひ得給ひしことはあらずや。
山高でフロックコートで、お従者ともを連れてすうと素通りで、や、SS、気の毒した、御苦労とも抜かすこつじゃねえ。何といってもブルはブルでがす。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
慨世のなげき、憂国の涙、二人あいして、泫然げんぜんとして泣きしが、すなわち酒をみてともちかい、死を以て自ら誓い、済南せいなんはしりてこれを守りぬ。景隆ははしりて済南にりぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
とりどりに木のにあそぶ雀子の思ひなげなる声のともしさ (八三頁)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
これらは何れも人間として普通の性質を遠慮なく発露するからである。とも遠方より来るまたよろこばしからずや。
東西相触れて (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
朋友とも想いの村上彦四郎は、八郎と彦七の身の上のことが、どうにも案じられてならないらしく、小山——と云っても丘ほどの小山を、上がったり下りたりして焦燥いらっていた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
夕陽を避けて壁際に大の字なりに仰臥した藤吉、傍に畏る葬式彦とともに、いささか出鼻をくじかれた心持ちで、に組の頭常吉の言葉に先刻から耳を傾けている。
そうして、附加つけくわえて言うことに、袁傪が嶺南からの帰途には決してこのみちを通らないで欲しい、その時には自分が酔っていて故人ともを認めずに襲いかかるかも知れないから。
山月記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
真砂町のトある小路、右側に「小野」と記した軒燈の、点火ともり初めた許りの所へ行つて
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
正道まさみちに入り立つともよおほかたのほまれそしりはものならなくに
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「両刀横へていかめし作りの胸毛男を、幾人いくたり随伴ともに引連れ」
わが佳耦ともよ、いざともに野にいでて
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
戦争未亡人になった、下の姉のとも子までが走りこんできて、涙とともに諫止かんしするという劇的な局面になった。そんなら死ぬだけだと突っぱると、キリスト教では自殺は最大の罪悪です。
蝶の絵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
率八と呼ばれた舟尾ともの男が、櫓をしなわせてギッギッと漕ぎ寄せて行ったかと思うと、近づく間もなく、舟べりにひじをついていた黒頭巾の男が
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
袂へ手を入れると京都の停車場で岩城さんとともさんに貰つた敷島がめいつたふうをして三四本出て来た。
日記のうち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
唐の段成式の『酉陽雑俎ゆうようざっそ』に顛当つちぐも蠅を捉えて巣に入りその蓋を閉じると蓋と地と一色でともに糸隙の尋ぬべきなしと自分の観察を筆し、またおよそ禽獣は必ず物影を蔵匿して物類に同じくす
そして、兄との戀を自ら捨てた女友ともが、今となつて何故なぜ那麽あんな未練氣のある擧動をするだらう。否、清子は自ら恥ぢてゐるのだ、其爲に臆すのだ、と許り考へてゐた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
中にくるまり今も猶、ともつてゐるのでございます。
甚之助じんのすけかぎりなく口惜くやしがり、父君ちヽぎみなげ母君はヽぎみめ、長幼ふたり令孃ひめあたりあるきて、中姉樣ちうねえさまいぢすことヽらみ、ぼくをも一處ともにやれとまり、令孃ひめむかへばわけもなくあまへて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
鎌倉かまくらかばおかへりのきにまりたれば、のこりてさびしからんよりれも一處ともにゆき、れも此邸こヽかへるまじ、父樣とうさま母樣かあさまや、れをてヽも諸共もろともかんとばかり、令孃ひめしづかにさとして
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お艶は? と見ると、舟に飛びこんだ時から舳先へさきにつっ伏したきり、女は身じろぎもしないでいる。濡れる! と思った栄三郎が、舟尻ともむしろを持って近づきながら
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
舟尻ともにすわっている男は山のように動かなかった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ロレ おくらせられい。……内室おくがたも一しょにらせられい。……パリスどのにも。……いづれも亡姫なきひめ隨行ともをして墓場はかば準備したくをなされ。
マーキュ やつぢゃ? へん、ロミオが足下おぬしやっこなものか? 何時いつ足下おぬし給服しきせせた? はて、さきって決鬪場ばしょきゃれ、ロミオも隨行ともをせう。それがやっこやくなら、ロミオは足下樣おぬしさまのお抱奴かゝへやっこぢゃ。
眞砂町のトある小路、右側に『小野』と記した軒燈の、點火ともり初めた許りの所へ行つて、『此の家だ。』と源助は入口の格子をあけた。お定は遂ぞ覺えぬ不安に打たれた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
其隣の郵便局には、此村に唯一つの軒燈がついてるけれども、毎晩點火ともる譯ではない。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
春がすみ流るるなへともに青柳の枝くひもちて鶯なくも (巻十、春雑)
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
而るを誰とともにか之をえん。且つなんじその人をくるの士に従わんより、豈に世をくるの士に従うに若かんやと。ゆうしてまず。子路行きて以て告ぐ。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
俺のひそかに望んで待つてゐるのは猟師だよ。どうか素晴らしい猟師を見立てゝ嬢様にお世話申して、新婚旅行のお伴供ともをして中央亜細亜から亜弗利加あたりへ猛獣狩りに行きたいのだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
遙かの森から騎馬の武士が二人、供人ともを連れて現われた。
猫の蚤とり武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そんなことをいっているところへ、久慈とも子がブラリとしたようすでバアへ入ってきた。
川波 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
伊三郎の女をともと云った。儔は芥川氏にいた。龍之介さんは儔の生んだ子である。龍之介さんのあらわした小説集「羅生門」中に「孤独地獄」の一篇がある。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
大勢にて追取卷くんほぐれつ戰ふ有樣善か惡かは分らね共若者のはたら凡人ぼんじんならず天晴の手練かなと感じながらに見て居たるに今大勢おほぜいの雲助にたゝふせられ已に一命も危く見ゆるゆゑかの武士は立上り何はともあれ惜き若者見殺しにするもなさけなしいざたすけて呉んときたえ上たるてつ禪杖ぜんぢやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「大池の伜というのは、いったい何者なんだ。そんなやつに共犯ともを預けて、安心していられるのか。裏でどんなきしりあいになっているか、わかったもんじゃない」
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
内藤岡ノ二士及ビ泥江春濤円桓同ジク舟ニ入ル。きょうともそなわル。潮ハまさニ落チテ舟ノ行クコトはなはすみやカニ橋ヲ過グルコト七タビ始メテ市廛してんヲ離ル。日すでくらシ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
彼の病はいまだ快からぬにや、薄仮粧うすげしやうしたる顔色も散りたるはなびらのやうに衰へて、足のはこびたゆげに、ともすればかしらるるを、思出おもひいだしては努めて梢をながむるなりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
芳葩及外仮 かんばしきはなとも外仮げけなり
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「しからばやつがれもお同伴ともいたす」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そこで私は、判事に頼んでこの手記を宅下たくさげしてもらうことにした。私はこれを私の同志ともに贈る。
やりましたから、市の為めには恩人です。五高のそばに一ともというのが残っていますが、彼処あすこの屈折の具合で此処には水害ということは一切ありません
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
らちもなく万年青おもとあらひ、さては芝生しばふつてひろ姿すがたわれながらられたていでなく、これを萬一もし學友ともなどにつけられなばと、こヽろ笹原さヽはらをはしりて、門外もんぐわい用事ようじ兎角とかくいとへば
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
若駒の馳せ狂ひて、後脚とももて水を蹴るときは、飛沫高くほとばしり上れり。そのはやき運動を、畫かく人に見せばやとぞ覺ゆる。左の方なる原中に一道の烟の大なる柱の如くあがれるあり。
因って竜一人ともしてラの宅に近づくと、暫く待っておれ、我は先入って子供が汝を食わぬよう縛り付けて来るとて宅に入り太縄で子供をくく
成程——承れば、何か手に包んだものを持っていた様子で——大方その従伴ともをして登った方のでありましょうな。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
真女児は、「我身おさなきより、人おおき所、あるいは道の長手ながてをあゆみては、必ず気のぼりてくるしきやまいあれば、従駕ともにぞ出立いでたちはべらぬぞいとうれたけれ」
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
(一) 子曰く、学びて時に習う、またよろこ(悦)ばしからずや。有朋とも(友朋)遠方より来たる、亦楽しからずや。人(己れを)知らざるもうらみず、亦君子ならずや。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
火点ともるごときそのけはひ、遊戯あそび夜に入る。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
色の黒い小女こおんなが、やがてうるし禿げたやうななりで、金盥かなだらいを附けたらうと思ふ、おおき十能じゅうのうに、焚落たきおとしを、ぐわん、とつたのと、片手にすすけた行燈あんどう点灯ともしたのを提げて
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
尤も梅玉は石燈籠の灯を、いつまでも点燈ともしあかしにするやうな贅沢な真似はしない。いゝ加減見て娯しむと、自分からつて往つて、ふつとあかりを吹き消してしまふ。
内部にともった電燈の光で、扉と扉の合わせ目に引っかかっている掛金が見えた。
ざんげの塔 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「成程! 積極しやくきよくと消極と相触れたのでつめに火がともる訳だな」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
天の与えとばかり垣根を飛び越えた署長以下二人の警官は舟へ躍り込むや否やとも切る間も遅しと湖中に漕ぎ出した。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
「——ひとたび、義友ともちぎった人々の頼みでは」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
船首ともの材には何を使うな?」
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ともぎ、大御船おほみふね御船出みふなで今ぞ。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
恋人も、親友ともも、ふるさとも
異邦人の意欲 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
預かる者ならずや斯る無智むち短才たんさいともがらに此重き役儀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其隣の郵便局には、此村に唯一つの軒燈がついてゐるけれども、毎晩黙火ともる譯ではない。