一は実を主とし、一は想を旨とする紅葉と露伴。一は客観的実相を尚び、一は主観的心想を重んずる当代の両名家。紅葉は「伽羅枕」を、露伴は「辻浄瑠璃」を、時を同うして作り出たり。此二書に就き世評既に定まれるにも拘らず、余は聊余が読来り読去る間に念頭 …
著者 | 北村透谷 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 日本文学 |
初出 | 「女學雜誌 三〇八號~三〇九號」女學雜誌社、1892(明治25)年3月12日、19日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約10分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約16分(300文字/分) |