とも)” の例文
防人さきもりに行くはひとるがともしさ物思ものもひもせず 〔巻二十・四四二五〕 防人の妻
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
とりどりに木のにあそぶ雀子の思ひなげなる声のともしさ (八三頁)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しも さはに逝けども 皇神の 主宰うしはき坐す 新河の その立山に 常夏に 雪降り敷きて 帯ばせる 可多加比河の 清き瀬に 朝夕ごとに 立つ霧の 思ひ過ぎめや 在り通ひ いや毎年としのはに 外のみも ふり放け見つゝ 万代の 語ひ草と 未だ見ぬ 人にも告げむ 音のみも 名のみも聞きて ともしぶるがね
二、三の山名について (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
島隠しまがくればともしかも大和やまとへのぼる真熊野まくまぬふね 〔巻六・九四四〕 山部赤人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
うつしくもれたる春のゆふなげきおのれ揺りあぐる声のともしさ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
とりどりに木のにあそぶ雀子のそそりれたる声のともしさ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)