“慍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おこ51.6%
いか19.4%
いかり12.9%
いきどお9.7%
うら3.2%
いきどほ3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつものおこつてる時に出る声の返辞。すると私は、無上に気に入らなくなつて、何がなんでもそれをどうかしなければならなくなる。
脱殻 (新字旧仮名) / 水野仙子(著)
子路いかり、見えて曰く、君子も亦窮する有るかと。子曰く、君子固より窮す。小人窮すればここらんすと。——衞霊公篇——
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
今は可懐なつかしき顔を見る能はざる失望に加ふるに、この不平にひて、しかも言解く者のあらざれば、彼のいかりは野火の飽くこと知らでくやうなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そう鰾膠にべもなく云って、お菓子を喰べてコーヒーを飲むのを、娘は少しばかりいきどおったような顔で眺めていましたが、やがて、ふと思いついたように
兵士と女優 (新字新仮名) / 渡辺温オン・ワタナベ(著)
(一) 子曰く、学びて時に習う、またよろこ(悦)ばしからずや。有朋とも(友朋)遠方より来たる、亦楽しからずや。人(己れを)知らざるもうらみず、亦君子ならずや。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
但しそのあまり色美いろよきが、又さるきはには相応ふさはしからずも覚えて、こはつひに一題のうるはしなぞを彼に与ふるに過ぎざりき。鴫沢の翁は貫一の冷遇ぶあしらひいきどほるをも忘れて、このなぞの為に苦められつつ病院を辞し去れり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)