“際”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きわ41.4%
ぎわ19.7%
きは11.9%
さい11.7%
ぎは4.0%
はて1.3%
0.8%
キハ0.6%
とき0.6%
0.6%
きり0.6%
しな0.6%
ひま0.6%
0.6%
0.4%
きわまり0.4%
すき0.4%
へだて0.4%
わき0.4%
ギハ0.4%
をり0.2%
あいだ0.2%
かぎら0.2%
せい0.2%
そこひ0.2%
そば0.2%
どき0.2%
はたて0.2%
はてし0.2%
カギ0.2%
キワ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの世には悩みも恨みもこれあるまじく、父の手を執りて由利どのを追い、共に白玉楼中の人となるが、いまはのの喜びに御座候。
くしてから清岡はこれも三越で自分が買ってやった真珠入のを、一緒に自動車に乗った時、その降りにそっと抜き取って見た。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
かのみたりの女、姿にのさらにすぐれてきをあらはし、その天使の如き舞のにつれてをどりつゝ進みいでたり 一三〇—一三二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
もうまったくの子供ではなく、いくらかもののわかるとしは、このいかにけぬであっても、それはむだなことといました。
青い草 (新字新仮名) / 小川未明(著)
に父は、舎費を三ヶ月分納めたので、先刻渡した小遣銭を半分ほどこつちに寄越せ、宿屋の払ひが不足するからと言つた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
居ても立つても居られない……世界のへ來たやうな、名状すべからざる不快の氣分が彼の全官能を襲つた。
少年の死 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
第一、海及び海の彼方の国土に対する信仰は、すべて、はる/″\と続く青空、及びその天に接するの嶺にして考へられて行く様になつた。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
まして、戸口に消えるに、ふりかへつた姫の輝くやうな頬のうへに、細く傳ふものゝあつたのを知る者の、ある訣はなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
「あツ、」とまたしい婦人の悲鳴、此のには、其のくにつれて、の木のの絶えず動いたのさへんだので。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「家ゆ出でて三年がほどに」、「痛足の川ゆ行く水の」、「野坂の浦ゆ船出して」、「山の出雲の児ら」等の用例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
幾ら歩いてゐてもが無いので、幸ひ眼に入つた海の上にかけ出しになつてゐる茶店に寄つて、そこにも店さきにつてある鰹を切つて貰ひ、一杯飮み始めた。
熊野奈智山 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
虫が来て此処へ留ったんです、すっとの弱い稲妻か、と思いました。目前に光ったんですから吃驚して、邪険に引払うと、う汽車が動出す。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かかるにお花と源造に漢書の素読、数学英語の初歩などを授けたが源因となり、ともかく、遊んでばかりいてはかえってよくない、少年を集めて私塾のようなものでも開いたら
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
浄域をした物忌みにこもつてゐる身、と言ふことを忘れさせぬものが、其でも心の隅にあつたのであらう。門のから、伸び上るやうにして、山のの空を見入つて居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
浄域をした物忌みにこもっている身、と言うことを忘れさせぬものが、其でも心の隅にあったのであろう。門のから、伸び上るようにして、山のの空を見入って居た。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
かくのごとく展転して、悪をし苦を受け、に生まれ徒に死して、輪転してなし。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
「何、これが一番だ。入れ物などに入れて置いては、をねらってって行かれてしまう、こうして置けばろうたって奪れやしない」
第一節は「地気雪と成る弁」であって、天地の間に、三つのがあって、地に近い温際から地気が昇って行って冷際って、温かなる気が消えて雨や雪になるという話が書いてある。
語呂の論理 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
伊之吉も今時分こゝへのものが来る筈はないとぞんじ、静かに木戸のへ立ちよりまして
明るいのは、山ばかりではなかつた。地上は、の數もよまれるほどである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
ロミオ マーキューシオーどの、してされ、是非ない所用があったからぢゃ。あんなには、つい、その、ぐることがあるひぢゃ。
最初手でよく探ってみて蝶番いを見出さねばなりませんが、小さい丸い骨が二つ並んでいます。その骨と骨とのへ庖丁を入れると直ぐに左右へ別れます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
継て跡より出るもの片葉の蘆多し故に水辺ならざる所にもあり難波八幡淀伏見宇治等にも片葉蘆多し或人難波は常に西風烈しきにより蘆の葉東へ吹靡きて片葉なる物多しといふは辟案なり
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
せえからでだでいうておくがな、阿母さまもお亡なりになったけえ、この家の財産も、みんなで分けて置くがええと思うから、兄弟三人で三つに分けることにしたで
仁王門 (新字新仮名) / 橘外男(著)
笑ふかと見れば泣き、泣くかと見ればり、の胸のやうにも知らず黒く濁れる夕暮の空に向ひてそのと恨とを訴へ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
玄関は礼拝堂の左手にあって、もしその打戸環のついた大扉に私服さえ見なかったならば、恐らく法水の夢のような考証癖は、いつまでも醒めなかったに違いない。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
重候へ共茲ぞ恩の報じと存じ夜の目も眠ず賃苧をうみて看病たりなく致せし事は家主始同長屋の者をお尋ありても相知申すべく候難儀の暮を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
魏公曹操、功高ク、徳ハ宏大ニシテ、天ヲ極メ、地ヲル。伊尹ノ周公モ及バザルコト遠シ。ヨロシク王位ニススメ、魏王ノ位ヲ賜ワランコトヲ。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軽舟リ 落日西山
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)