“落日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らくじつ41.7%
いりひ33.3%
ラクジツ16.7%
おちひ4.2%
おちび4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、敵の腹はどうあるとも、末期まつごに、このゆとりをえたのはありがたい。見おさめの落日らくじつも心しずかに眺められる」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
胸のくるしさ空地あきち落日いりひあかあかとただかがやけり胸のくるしさ
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
日は、此屋敷からは、稍ヒツジサルによつた遠い山のに沈むのである。西空の棚雲の紫に輝く上で、落日ラクジツは俄かにクルメき出した。その速さ。雲は炎になつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
おれだつて、れにもはふとはおもはない、たゞあの石狩原野いしかりげんやだの、高原たかはら落日おちひ白樺しろかばはやしなにをかんがへてもいゝなあ——それに五ぐわつころになるとあの白樺しろかば
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
それらの発散する捨鉢すてばちな幻怪味と蟲惑こわくも、音楽も服装も食物も、みんな落日おちびを浴びて長い影を引いている。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)