)” の例文
浄域をけがした物忌みにこもっている身、と言うことを忘れさせぬものが、其でも心の隅にあったのであろう。門のしきみから、伸び上るようにして、山のの空を見入って居た。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
月の光も山のくらくなれば、今はとて戸をてて入らんとするに、八五ただる、おぼろなる八六黒影かげろひの中に人ありて、八七風のまにまにるをあやしと見れば赤穴宗右衛門なり。
明るいのは山のばかりではなかつた。地上はいさごの数もよまれるばかりである。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
門の閾から伸び上るやうにして、山のの空を見入つて居る。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)