“折”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
27.6%
をり21.9%
おり18.9%
17.2%
おれ3.3%
をれ1.9%
くじ1.9%
をつ1.1%
くね0.8%
おっ0.5%
くだ0.5%
0.5%
ヲリ0.5%
をら0.3%
せっ0.3%
0.3%
をる0.3%
おら0.3%
0.3%
くじく0.3%
さだ0.3%
せつ0.3%
をつちよ0.3%
クジ0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
杉の葉でない、ざさ笠印かさじるしとしたまぎれない菊池方の兵が、すでに、味方同士で激闘しているのが、そこかしこに見られ出している。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あはれ新婚しんこんしきげて、一年ひとゝせふすまあたゝかならず、戰地せんちむかつて出立いでたつたをりには、しのんでかなかつたのも、嬉涙うれしなみだれたのであつた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
あるいはその手の指の先に(ニコティンは太い第二指の爪を何と云う黄色きいろに染めていたであろう!)おりに折られた十円札が一枚
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
川口かはぐちの、あしのたくさんえてゐる、そのあしさきが、みんなとれてゐる。これは、たれつたのかとまをしますと、それは、わたしです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
近頃ちかごろ唐鍬たうぐは使つけほねおれつからつて仕事しごとしまつちや一がふぐれえけてつちやあんだつちけが、それ今日けふはやくからてたんだつちきや
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
昨夜さくやちらしおきたる苧幹をがら寸断ずた/\をれてあり、これひとさんじてのち諸神しよじんこゝにあつまりてをどり玉ふゆゑ、をがらをふみをり玉ふなりといひつたふ。
歯をくじきぬ。されども苦痛を感ずるていなく、玉のかいな投出なげいだして、くういだきて胸にめ附け、ニタリと笑いて、「時さん、おお、可愛いねえ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うしろの土手どて自然生しぜんばへおとゝ亥之いのをつて、びんにさしたるすゝきまね手振てぶりもあはれなるなり。
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うねくねった帯のように、町を横断しているのは、西村堀に相違ない。船が二三隻よっていた。寺々から梵鐘が鳴り出した。
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いずれでもよろしい、政府がかっままあたいで売てれるとえば、私はどんなにでも骨をおって、本を吟味ぎんみして値切り値切ねぎって安く買うて売てるようにするが、政府がもうけると云えば
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
と上人が下したまふ鶴の一声の御言葉に群雀のともがら鳴りをとゞめて、振り上げし拳をかくすにところなく、禅僧の問答に有りや有りやと云ひかけしまゝ一喝されて腰のくだけたる如き風情なるもあり
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
米国でも硝子蛇ちょっと触れば数片にけ散りまた合して全身となるといい、それより転じて真の蛇断れた時よもぎのような草で自らぎ合すという(オエン『老兎および巫蠱篇オールド・ラビット・ゼ・ヴーズー』)
此を節折ヨヲリと言ふ。ヲリは繰り返すといふ事で、竹で幾度も/\、繰り返して計る。かうする事は亦、天子様の魂の事と関係がある。
大嘗祭の本義 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
つれ申さんにすけ十郎郷右衞門の兩人にのみほねをらかくのめ/\と我が宅に居ん事眞に云甲斐かひなしとはいひ何分病には勝難し偖々さて/\何か仕樣しやうは有まいか萬一此事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「よく分った。では、どうだろう。せっかく皆で仲よくなったのだから、もう、どの小鳥も、どこへも行かずに、四つの小鳥の、四つの特色を交ぜて、何か一つの合作をやっては」
トシオの見たもの (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
後に、虎、その柱をりて、針を取りて走去げぬ。高麗国こまのくに、得志が帰らんとおもこころを知りて、あしきものを与えて殺す
るには木にてつくりたるすきもちふ、里言りげんにこすきといふ、すなはち木鋤こすき也。ぶなといふ木をもつて作る、木質きのしやう軽強ねばくしてをるる事なくかつかろし、かたちは鋤にひろし。
甚「何をいうんだ、無駄っぽねおらしやアがって金は有りゃアしねえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
楊家甚だ喜び、き入れると、僧その僕に街東第幾家に往って、花雌鶏一隻を買い来らしめ、殺し煮て肉をり、盤に満て霊前に分置し、その余りを食い、挨拶なしに去った。
連日れんじつ晴天せいてんも一時にへんじて雪吹となるは雪中の常也。其ちからぬきいへくじく。人家これがためくるしむ事枚挙あげてかぞへがたし。
「片言もってごくさだむべきものは、それゆうか」などという孔子の推奨すいしょうの辞までが、大袈裟おおげさ尾鰭おひれをつけてあまねく知れわたっていたのである。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
奏する所の曲は「タツソオ」にして、おもなる女優はドニチエツチイといふものなりき。一せつをはるごとに、客の喝采してあまたゝび幕の外に呼び出すを、愛らしき笑がほして謝し居たり。
そんだがこれ、怪我けがつちやえゝまちだから、わし下駄げた穿きながらひよえつところがつただけくびをつちよれたんだなんて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
バシラと言ふのが、其である。いまだに、八本共に揃うてゐる。渡良の大島・渡良の神瀬カウゼ・黒崎の唐人神タウジンガミの鼻・勝本の長島・諸津・瀬戸・八幡の鼻・久喜の岸と、八个処に在る訣である。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)