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折
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くじ
ふりがな文庫
“
折
(
くじ
)” の例文
歯を
折
(
くじ
)
きぬ。されども苦痛を感ずる
体
(
てい
)
なく、玉の
腕
(
かいな
)
を
投出
(
なげいだ
)
して、
空
(
くう
)
を
抱
(
いだ
)
きて胸に
緊
(
し
)
め附け、ニタリと笑いて、「時
様
(
さん
)
、おお、可愛いねえ。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼は実にその身の如何に落着するかを知らず、ただその友人に向って、「天下の事
追々
(
おいおい
)
面白く成るなり。
挫
(
くじ
)
ける
勿
(
なか
)
れ、
折
(
くじ
)
ける勿れ、神州は必ず滅びざるなり」
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
〔譯〕智仁勇は、人皆
大徳
(
たいとく
)
企
(
くはだ
)
て難しと謂ふ。然れども凡そ
邑宰
(
いふさい
)
たる者は、固と
親民
(
しんみん
)
の
職
(
しよく
)
たり。其の
奸慝
(
かんとく
)
を察し、
孤寡
(
こくわ
)
を
矜
(
あはれ
)
み、
強梗
(
きやうかう
)
を
折
(
くじ
)
くは、即ち是れ三徳の實事なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
ビスマークよりはレセップに指を屈します。ビスマークは
仏蘭西
(
ふらんす
)
の鼻を
折
(
くじ
)
いて。わが国の
索漏生
(
ふろいせん
)
王をして
日耳曼
(
ぜるまん
)
一統の帝とし。今では欧州で牛耳を執るというまでにて。
藪の鶯
(新字新仮名)
/
三宅花圃
(著)
この物言はざる口は、曾て我に未來の運命を語りしことあり。汝は我福祉を預言したり。汝の猛き鷲は日邊に到らずして其翼を
折
(
くじ
)
けり、世のまがつみと戰ひてネミの湖に沈みたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
俺は彼奴を心の底から
嚇
(
おど
)
して見ようと思っている。彼奴を勝手に逃げさせるのだ。そうして四擒四縦の手で彼奴の
荒胆
(
あらぎも
)
を
折
(
くじ
)
いてやるのだ。そうしたらいかに強情でも俺に従うに相違ない。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
恥辱
(
はぢ
)
と
恐怖
(
おそれ
)
とに
弱
(
よわ
)
きものの
聲
(
こゑ
)
をも
得立
(
えた
)
てず、
傷
(
いた
)
み、
悲
(
かなし
)
み、
泣
(
な
)
ける
容
(
かたち
)
、
粧
(
よそほ
)
はざるに
愁眉
(
しうび
)
、
泣粧
(
きふしやう
)
。
柳腰
(
りうえう
)
鞭
(
むち
)
に
折
(
くじ
)
けては
折要歩
(
せつえうほ
)
を
苦
(
くる
)
しみ、
金釵
(
きんさい
)
地
(
ち
)
に
委
(
ゐ
)
しては
墮馬髻
(
だばきつ
)
を
顯實
(
けんじつ
)
す。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今の計を為さんには、和親して以て二虜を制し、間に乗じて国を富まし兵を強くし、
蝦夷
(
えぞ
)
を
墾
(
ひら
)
き満洲を奪い、朝鮮を来たし南地を
並
(
あわ
)
せ、然るのち米を
拉
(
ひし
)
ぎ欧を
折
(
くじ
)
かば、則ち事
克
(
か
)
たざるは無し。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
後
(
のち
)
に
煬帝
(
やうだい
)
遼東
(
れうとう
)
を
攻
(
せ
)
むる
時
(
とき
)
、
梯子
(
はしご
)
を
造
(
つく
)
りて
敵
(
てき
)
の
城中
(
じやうちう
)
を
瞰下
(
みおろ
)
す。
高
(
たか
)
さ
正
(
まさ
)
に
十五丈
(
じふごぢやう
)
。
沈光
(
ちんくわう
)
其
(
そ
)
の
尖端
(
とつさき
)
に
攀
(
よ
)
ぢて
賊
(
ぞく
)
と
戰
(
たゝか
)
うて
十數人
(
じふすうにん
)
を
斬
(
き
)
る。
城兵
(
じやうへい
)
這奴
(
しやつ
)
憎
(
にく
)
きものの
振舞
(
ふるまひ
)
かなとて、
競懸
(
きそひかゝ
)
りて
半
(
なか
)
ばより、
梯子
(
はしご
)
を
折
(
くじ
)
く。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
折
常用漢字
小4
部首:⼿
7画
“折”を含む語句
端折
尻端折
折伏
九十九折
折曲
手折
挫折
折屈
崩折
折々
折敷
骨折
折悪
折角
折柄
夭折
中折帽
折節
折釘
折合
...