“折伏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃくぶく57.1%
しやくぶく14.3%
しゃっぷく4.8%
おれふ4.8%
しゃくふく4.8%
せふぶく4.8%
をれふ4.8%
シャクブク4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
春廼舎をあきたらなく思っていたには違いないが、訪問したのは先輩を折伏しゃくぶくして快を取るよりは疑問を晴らして益をくるツモリであったのだ。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
「いや。わたくしは群生ぐんしやう福利ふくりし、憍慢けうまん折伏しやくぶくするために、乞食こつじきはいたしますが、療治代れうぢだいいたゞきませぬ。」
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
御旗みはたが我らをお守りくださる。……いや我らが御旗を捧げて、まつろわぬ者どもを折伏しゃっぷくするのだ」
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
あはれ、殊勝な法師や、捨身しゃしん水行すいぎょうしゅすると思へば、あし折伏おれふ枯草かれくさの中にかご一個ひとつ差置さしおいた。が、こいにがしたびくでもなく、草をしろでもない。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
百日の後彼は再び鎌倉に帰って松葉ヶ谷の道場を再興し、前にもまして烈々とした気魄をもって、小町の辻にあらわれては、幕府の政治を糺弾し、既成教団を折伏しゃくふくした。
作者の苦しんだ形、またその苦んだ形を芸術のために折伏せふぶくして進んでゐる形が何処かにある筈である。
批評的精神を難ず (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
あたりは蝙蝠傘かうもりがさかついで、やごゑけて、卍巴まんじともえを、薙立なぎた薙立なぎた驅出かけだした。三里さんり山道やまみち谷間たにまたゞ破家やぶれや屋根やねのみ、わし片翼かたつばさ折伏をれふしたさまなのをたばかり、ひとらしいもののかげもなかつたのである。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
観心本尊鈔に「当ニ知ルベシ此ノ四菩薩、折伏シャクブクヲ現ズル時ハ賢王ト成ツテ愚王ヲ誠責カイシャクシ、摂受ショウジュヲ行ズル時ハ僧ト成ツテ正法ヲ弘持グジス」
最終戦争論 (新字新仮名) / 石原莞爾(著)