“片翼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたつばさ83.3%
かたは16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三角形さんかくなりの砂地が向うに、蘆の葉が一靡ひとなびき、鶴の片翼かたつばさ見るがごとく、小松もに似て十本ともとほど。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鳶のが、少しづゝ、石垣のあいだへ入る——いささかは引いて抜くが、少しづゝ、段々に、片翼かたつばさが隠れたと思ふと、するりとまれて、片翼だけ、ばさ/\ばさ、……あおつて煽つて
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
片翼かたはになって大道に倒れた裸の浜猫を、ぼての魚屋が拾ってくれ、いまは三河島辺で、そのばさら屋の阿媽おっかあだ、と煮こごりの、とけ出したような
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)