“阿媽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おっかあ50.0%
おかあ12.5%
おっか12.5%
かかあ12.5%
マカオ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
片翼かたはになって大道に倒れた裸の浜猫を、ぼての魚屋が拾ってくれ、いまは三河島辺で、そのばさら屋の阿媽おっかあだ、と煮こごりの、とけ出したような
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おのれら二人は、いい事にして、もと友だちの、うつくしい女房、たかが待合の阿媽おかあ
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「勝手にピイピイ吹いておれ、でんでん太鼓にしょうの笛、こっちあ小児こどもだ、なあ、阿媽おっか。……いや、女房おかみさん、それにしても何かね、御当処は、この桑名と云う所は、按摩の多い所かね。」
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
パッパッと田舎の親仁おやじが、てのひらへ吸殻を転がして、煙管きせるにズーズーとやにの音。くく、とどこかで鳩の声。あかねあねえも三四人、鬱金うこん婆様ばさまに、菜畠なばたけ阿媽かかあまじって、どれも口を開けていた。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二十の年まで岡使おかづかい帳付ちょうづけをやり、阿媽マカオではポルトガル語を、呂宋ではイスパニヤ語を聞きおぼえこみ、片言で言葉が通じるようになったところで副財ふうさいにひきあげられた。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)