“阿媽港甚内”の読み方と例文
読み方割合
あまかわじんない100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伴天連ばてれん様。どうかわたしの懺悔ざんげを御聞き下さい。御承知でも御座いましょうが、この頃世上に噂の高い、阿媽港甚内あまかわじんないと云う盗人ぬすびとがございます。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そこへ突然はいって参ったのは、雲水うんすいの姿に南蛮頭巾なんばんずきんをかぶった、あの阿媽港甚内あまかわじんないでございます。わたしは勿論驚きもすれば、またいかりも致しました。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
阿媽港甚内あまかわじんないのほかに、誰が内裏だいりなぞへ忍びこみましょう? わたしはこの言葉を聞くと、必死にもがいているあいだでも、思わず微笑びしょうを洩らしたものです。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)