“南蛮頭巾”の読み方と例文
読み方割合
なんばんずきん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたしは呆気あっけにとられたまま、甚内の姿を見守りました。甚内は今夜も南蛮頭巾なんばんずきんに、袈裟法衣けさころもを着ているのでございます。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そこへ突然はいって参ったのは、雲水うんすいの姿に南蛮頭巾なんばんずきんをかぶった、あの阿媽港甚内あまかわじんないでございます。わたしは勿論驚きもすれば、またいかりも致しました。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
わたしはその時声もかけずに、さかいふすまを明けたのですから。——しかもわたしの身なりと云えば、雲水うんすいに姿をやつした上、網代あじろの笠を脱いだ代りに、南蛮頭巾なんばんずきんをかぶっていたのですから。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)