“耄碌頭巾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もうろくずきん83.3%
まうろくづきん16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十二月の十日ごろまでは来たが、その後は登楼あがることがなくなり、時々耄碌頭巾もうろくずきんかぶッて忍んで店まで逢いに来るようになッた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
相手が相手だけに六助も少し考えているらしかったが、耄碌頭巾もうろくずきんのあいだからしょぼしょぼした眼を仔細らしくしわめながら小声で訊き返した。
半七捕物帳:37 松茸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
平次の差出した提灯に照らされたのは、ねんねこ半纒ばんてんを着て耄碌頭巾まうろくづきんを冠り、淺黄の股引をはいた老人姿ですが、顏を見るとまだほんの三十前後。——毛蟲眉の顎の張つた少し憎體にくていな男です。
銭形平次捕物控:126 辻斬 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)