“登楼”のいろいろな読み方と例文
旧字:登樓
読み方(ふりがな)割合
あが69.2%
とうろう23.1%
あがる7.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、細目に開けた大戸の隙から手招きしている鼠鳴ねずみなきに呼び込まれ、そのままふらふらと登楼あがってしまった。
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ほ、一軒のこらず、いずれも両側はお茶屋らしいの。こころみに、どこかへ登楼あがって、ちょっと一しゃくいたそうか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だまって、うなずいた顔が、何だか不愍ふびんだったので、露八は、折箱おりと一緒に、登楼あがってしまった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(一所に登楼あがるぜ。)と手を引いて飛込んで、今夜は情女いろおんなと遊ぶんだから、お前は次ので待ってるんだ、と名代みょうだいへ追いやって、遊女おいらんと寝たと云う豪傑さね。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
むろん断ったが、十八にもなってとあざけられたのがぐっと胸に来て登楼あがった。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
私は少しく心許ない気もされたが、登楼とうろうした。
朴歯の下駄 (新字新仮名) / 小山清(著)
僕は登楼とうろうない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
図に乗ってまくし立てるようだが、登楼とうろうして、おいらんと二人でぐっすり眠って、そうして朝まで、「ひょんな事」も「妙な縁」も何も無く、もちろんそれゆえ「恋愛」も何も起らず、「おや、お帰り?」「そう。ありがとう。」と一夜の宿のお礼を言ってそのまま引き上げた経験さえ私にはあった。
チャンス (新字新仮名) / 太宰治(著)
十二月の十日ごろまでは来たが、その後は登楼あがることがなくなり、時々耄碌頭巾もうろくずきんかぶッて忍んで店まで逢いに来るようになッた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)