“とうろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
燈籠69.3%
灯籠14.0%
蟷螂12.7%
登楼2.0%
嘲弄0.7%
蕩郎0.7%
蝉燈籠0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだ人影の見えない浴槽ゆぶねのなかには、刻々に満ちて来る湯の滴垂したたりばかりが耳について、温かい煙が、燈籠とうろうの影にもやもやしていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
びんにほつれるある女が夜間薬品店にあらわれると、灯籠とうろう道でもあるくように蒼ざめて、淀川の水面に赤いレッテルの商標を投じた。
大阪万華鏡 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
ピリオドを打ち得ず、小さいコンマの連続だけである。永遠においでおいでの、あの悪魔デモンに、私はそろそろ食われかけていた。蟷螂とうろうおのである。
私は少しく心許ない気もされたが、登楼とうろうした。こうして私は彼女を知った。可愛いという言葉は必ずしもいつわりではなかった。私は彼女の細い眼や低い鼻に親しみを惹きだされた。
朴歯の下駄 (新字新仮名) / 小山清(著)
いやしげなるびじクリイムの響のうちには嘲弄とうろうこころこもらむとてなり。なほ高諭こうゆふ(三〇・九・八附読売新聞より)
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
忠胆義肝匹儔ひつちゆう稀なり 誰か知らん奴隷それ名流なるを 蕩郎とうろう枉げて贈る同心のむすび 嬌客俄に怨首讎えんしゆしゆうとなる 刀下えんを呑んで空しく死を待つ 獄中の計うれいを消すべき無し 法場し諸人の救ひを
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
軒の褄なる蝉燈籠とうろう
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)