“嘲弄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうろう85.8%
からか5.9%
てうろう3.6%
ちようろう1.8%
あざけり0.6%
あざわら0.6%
からかひ0.6%
てうらう0.6%
とうろう0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは彼の話しぶりや議論のやりかたでもわかるし、あまり頭のよくないような者を好んで嘲弄ちょうろうする態度にも、よくあらわれていた。
末っ子 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「まあ、待ち給え、そんなこと云ったって、君は一体誰のお蔭で今日まで生きて来たのかね」静三は熱狂する甥をふと嘲弄からかってみたくなった。
昔の店 (新字新仮名) / 原民喜(著)
しかし誰もに受けない。久米正雄くめまさをの如きはにやにやしながら、「菊池寛きくちくわんが弱気になつてね」などと大いに僕を嘲弄てうろうしたものである。
私は自分ひとり落伍しているのが、きまりが悪くて仕方がなかった。私のそばを通る際に、嘲弄ちようろうしてゆく生徒もあった。
生い立ちの記 (新字新仮名) / 小山清(著)
どの顔も獰猛どうもうで、よく見るとその獰猛のうちに、軽侮あなどりと、嘲弄あざけりと、好奇の念が判然と彫りつけてあったのは、首を上げる途端とたんに発明した事実で、発明するや否や、非常に不愉快に感じた事実である。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
急にまた嘲弄あざわらうように笑いかけて
黒猫十三 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
お光が嘲弄からかひ半分の積りでこんなことを言ふと、旦那は躍起となつて
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
例之たとへばわたしなんぞに、どうしてそんな事を考へなくてはならない義務があるのですか」と、ソロドフニコフは右の膝を左の膝の上にかさねて、卓の上に肘を撞きながら、嘲弄てうらうする調子で云つた。
いやしげなるびじクリイムの響のうちには嘲弄とうろうこころこもらむとてなり。なほ高諭こうゆふ(三〇・九・八附読売新聞より)
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)