“浴槽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆぶね50.0%
よくそう35.7%
よくさう7.1%
バス4.8%
ゆどの2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだ人影の見えない浴槽のなかには、刻々に満ちて来る湯の滴垂りばかりが耳について、温かい煙が、燈籠の影にもやもやしていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
浴場の広い流し場へうすべりを敷いたのが聴衆席であり、浴槽に蓋をし、その上へさらに板を並べ、古テーブルを置いたのが演壇であった。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そしてその直後、彼はいま浴槽のなかに寝てゐるやうに、フィールドの草のうへに夕焼雲にむかつて仰向けになり、写真の閃光を浴びてゐたのだ。……
亜剌比亜人エルアフイ (新字旧仮名) / 犬養健(著)
その垂幕の間から、隣りの化粧部屋と、その向うの白い浴槽がホノ暗くのぞいている。浴槽の向うには鏡の屏風が立っている。
ココナットの実 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ふと多喜子に思ひ出されて来たことは、浴槽に行く暗い廊下のやうなところだつた。向うから若い女の人が出て来て父親と何か話してゐたやうな場景がぼんやりながらその微かな記憶にのぼつて来た。
父親 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)