“場景”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうけい66.7%
ぢやうけい33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕はこの話を聞いているうちに、ある場景じょうけいを思い出した。それはけたホテルの一室に大勢おおぜい男女なんにょかこまれたまま、トランプをもてあそんでいるイイナである。
カルメン (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私は、診察の順番を待つ間——一時間近く——うかうかとその場景じょうけいに見入ってりました。先刻せんこくから、ことに私の眼をひいた一人の四十前後の男の患者がありました。
病房にたわむ花 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ふと多喜子に思ひ出されて来たことは、浴槽ゆどのに行く暗い廊下のやうなところだつた。向うから若い女の人が出て来て父親と何か話してゐたやうな場景ぢやうけいがぼんやりながらその微かな記憶にのぼつて来た。
父親 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)