“場内”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうない33.3%
なか22.2%
ぢやうない11.1%
いり11.1%
じようない11.1%
にはぬち11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これははなやかな甲冑かっちゅう陣太刀じんだちのよそおいで、黄母衣きほろ白母衣しろほろ赤母衣あかほろ、をにながし、ゆるいにじのように場内じょうないを一しゅうした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ずいぶん尋ねましたよ、一度場内なかへはいってみたのですが、来ていないので、切符をムダにしてまた外へ出て見張っていたんです」
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たいくつした見物人の話声が一時いちじんで、場内ぢやうないは夜の明けたやうな一種の明るさと一種の活気くわつきへた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「それにしても今夜の場内いりスゴイわね。この中に生蕃小僧の人気が混っていると思うと、妾何だか気味が悪いわ。みんな死刑を見に来たような顔ばかり並んでいるようで……」
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
すはくたびれたと見えて、枡の仕切しきりこしを掛けて、場内じようない見廻みまはし始めた。其時三四郎はあきらかに野々宮さんの広いひたいと大きなを認める事が出来できた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
兎も角も一たび此場内にはぬちに入りて、美しき女優のおもを見ばや。若し興なくば、曲の終るを待たで出でんもさまたげあらじとおもひぬ。入場劵を買ふに、小き汚れたるふだを與へつ。