“じょうけい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
場景15.4%
情景15.4%
上邽7.7%
上卿7.7%
常刑7.7%
常恵7.7%
常経7.7%
情契7.7%
情形7.7%
浄勁7.7%
状景7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は、診察の順番を待つ間——一時間近く——うかうかとその場景じょうけいに見入ってりました。先刻せんこくから、ことに私の眼をひいた一人の四十前後の男の患者がありました。
病房にたわむ花 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
竹童ちくどうですら、敵意てきいをわすれて、ぼんやりとその情景じょうけいをながめていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼と数千の鉄騎は、ほとんど、悪夢の中を夜どおし駈け歩いたように疲れ果てて、朝頃、ようやく上邽じょうけいの城へ逃げ帰ってきた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
以来また彼は上邽じょうけい城のからに閉じ籠る臆病なやどかりになっていた。郭淮かくわいは無念にたえず、日夜智慧をしぼって、次の一策を仲達へすすめた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
魯の昭公は上卿じょうけい季平子きへいしを討とうとしてかえって国をわれ、亡命七年にして他国で窮死きゅうしする。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
長方形の板を載せているのが、竹片たけぎれを指して、立板に水を流すごとくにいった。「裸裎らてい淫佚いんしつで、徳を失い礼をないがしろにし、度を敗るは、禽獣きんじゅうの行いである。国には常刑じょうけいあり、ただこれを禁ずる」
不周山 (新字新仮名) / 魯迅(著)
十九年前蘇武に従って胡地こちに来た常恵じょうけいという者が漢使にって蘇武の生存を知らせ、このうそをもって救出すくいだすように教えたのであった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
老子曰く、賢者位にるは特にく治平を保護す(この意に当るべき語老子に見えず。後の考を待つ)。故に古法を堅く遵守してかえって乱をかもさんとせば、その禁をゆるむるは賢者の常経じょうけいのみ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
水魚のような君臣の情契じょうけいを新たにしたことなので、往時の追懐だけでも、尽きないものがあるのであろう。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
第七十条 公共ノ安全ヲ保持スルため緊急ノ需用じゅようアル場合ニおい内外ないがい情形じょうけいリ政府ハ帝国議会ヲ召集スルコトあたハサルトキハ勅令ちょくれいリ財政上必要ノ処分ヲスコトヲ
大日本帝国憲法 (旧字旧仮名) / 日本国(著)
赤人の歌の方は寧ろ浄勁じょうけいとでもいうべきものを成就じょうじゅしている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
じつにこれは著者の心象中に、このような状景じょうけいをもって実在じつざいしたドリームランドとしての日本岩手県である。